
守備のディテールにもこだわるフィッカデンティ監督
文:田中直希
守備のディテール。フィッカデンティの色
18日、最後のメニューは11対11だった。ハーフコートほどの広さの中に散らばった選手たちが形作った布陣は[4-3-3]。
このシステムは、マッシモ・フィッカデンティ監督がこれまで指揮したチームで見せてきたものだ。メンバーはシャッフルされており、監督からの指示もほとんどなかった。
その後の記者会見でも「選手の能力に合わせてシステムを決める」と話した。ただ関係者の話を総合すると、新指揮官が[4-3-3]を基本システムに据えようとしていることは間違いない。
ゲーム形式での[4-3-3]は、言うならば一つの所信表明。この形に選手がハマれば、このままシーズンを戦う。そしていまは、選手たちの適性を見ているのだ。
指揮官からは、守備戦術へのこだわりも感じられる。最初に詳しく指導したのは、守備時のポジショニングだったという。自国では攻撃的と評されたフィッカデンティサッカーも、その根底にあるのはカテナチオの守備戦術。
日本代表アルベルト・ザッケローニ監督のように・・・