「もっと上手くなりたい」と井上は口にした。現在大分のボランチとしチームを支える存在になりつつある井上だが、そんな井上がなぜこのような言葉を発したのか。それはチームが勝てるようになり、逆に勝つことで感じる思い。それが「もっと上手くなりたい」というものだったのである。それは当然、彼がもっと上のレベルでサッカーがしたいというハングリーな思いも含まれているのかもしれない。だが彼はそれを漠然と口に出しているわけではない。彼は練習場以外でも、プライベートでもジムに通いながら体を鍛えて、自分を高めているのである。それの力強さを前節の岡山戦で見事に発揮し、「影のMVP」(土岐田)と言われるほど、彼は岡山戦ハードワークし続けたのである。永芳が8月に加入したことでボランチ争いが激化。これも彼を刺激したことは間違いない。同期の清武は代表で鮮烈なデビューを果たしたことも当然大きな刺激になっている。「上手くなりたい」という気持ちが今の井上を成長させているのである。