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[シドニー0−0浦和]
悪ピッチにも、負傷交代にも、決定機逸にも折れず
序盤に主導権を握ったのは浦和。シドニーFCは最初からディフェンスラインに5枚を並べた初戦とは異なり、4バックとサイドハーフを含めた6人がスライドしながら5バックを作る形を採った。さらに、守備時にはトップ下のブラックウッドが前に出て2トップで浦和のビルドアップを抑えに掛かる。しかし、これは日本でもよく見られる浦和対策であり、浦和はさほど苦しむこともなく、チャンスを作っていった。
浦和が対戦相手以上に苦しんだのはピッチ状態だった。数日前にラグビーの試合が行われた影響で芝は劣悪な状態。前日に比べれば幾分良くなってはいたが、それでも「あれだけのグラウンドはなかなか経験できない」(関根)ほどであり、「パスサッカーは能力を発揮しづらい」(ペトロヴィッチ監督)状態だった。次第にカウンターと高さと強さを兼ね備えたフィジカルで押し切ろうとするシドニーFCに押し込まれる時間帯も増え、30分にはディミトリエビッチに突破され1対1の場面を作られるが、GK西川のファインセーブで事無きを得る。その後も西川や体を張った守備陣だけならず、チーム全体で集中力を欠くことなく試合を進めていった。
後半に入るとズラタンが負傷交代するアクシデントに見舞われるが、代わって入った興梠が78分にビッグチャンスを迎える。梅崎のスルーパスから裏に抜け出した柏木が落とすと、興梠がフリーでシュート。これはGKに阻まれ、さらにこぼれ球を押し込もうとしたシュートも枠を越えた。
興梠自身が「ショックだった」という決定機逸。それでも浦和は冷静さを欠くことなく、終盤にはボールを回して時間を使いながら勝ち点1を得ることに成功した。これでミハイロ・ペトロヴィッチ体制3度目の挑戦にして初のラウンド16進出。グループステージ突破自体もアジアを制した07年以来9年ぶりとなった。(菊地 正典)