■川崎フロンターレ
選手を入れ替えてもマイナスにはならない
17日に熊谷で行われたJ1・2nd第12節・大宮戦では大久保の退場が響き、一人少ない状態から81分に一度は逆転に成功したものの、そこで力尽き、終盤に二つのゴールを奪われて敗戦(2●3)。試合後には小競り合いも勃発するなど、後味の悪いゲームとなった。決して良い空気ではない状況下、25日のJ1・2nd第13節・横浜FM戦を前に、ここでしっかりと勝ち切って良い流れをリーグ戦につなげたいところだ。とはいえ、天皇杯とリーグ戦の間は中2日。同じメンバーで戦うには体力的に厳しく、「全取っ替えをする」とチーム関係者が語っていたように、リーグ戦でサブに入るメンバー中心の構成となることは間違いない。
ここ数年の天皇杯ではメンバーを落としたことによってカテゴリーが下のクラブに苦戦することも多かったが、今大会はそう簡単に劣勢になることはないだろう。今季、風間監督は勝利を求める中でもチームを成長させるためにさまざまな選手を起用しており、特にナビスコカップ(現・ルヴァンカップ)ではリーグ戦で出場機会に恵まれない選手たちを多く登用。その中で大塚や橋本、そして三好がグッと力を伸ばしてきた経緯がある。「練習をしていても、紅白戦でも、サブの選手たちはうまい。J1でも戦っていけるのではないかと思うくらい」と小林が語るとおり、その経験は普段の練習にも表れている。事実、今季のリーグ戦でも途中から出場した選手が流れを変えて決定的な仕事を多々している。そのような点を考えても、多くの選手を入れ替えることによって大きなマイナスは生じないだろう。
そして、年間勝点1位を達成してチャンピオンシップに進んだ場合、リーグ戦終了から決勝までは約1カ月のブランクがある。その間に行われる公式戦が天皇杯のラウンド16だ。年末の大一番に試合感をキープして臨むためにも、この試合で勝つことは重要になる。(竹中 玲央奈)
■ジェフユナイテッド千葉
復調の気配。築き上げたものを試す絶好機
直近の公式戦5試合で4勝1分の好成績を収め、千葉は復調の兆しを見せつつある。特に不安定だった守備陣は整備され、この期間中に喫した失点はわずかに『1』。今回の天皇杯3回戦ではJ1で優勝争いを繰り広げる川崎Fと対峙するが、築き上げたものを試すには絶好の機会である。
とはいえ、残り10試合となったリーグ戦が優先事項。J1昇格プレーオフ圏の6位・京都を勝ち点7差で追っている状況なだけに、週の半ばに行われる天皇杯への位置付けは非常に難しい。1回戦(北海道教育大岩見沢校戦・5○0)や2回戦(金沢戦・2○0)はチームに自信を植え付けるべく大幅なメンバー変更を行わずに挑んだが、今回は「コンディションも含めて(考える)」と長谷部監督代行も選手の入れ替えを示唆している。ボランチにけが人が多いため長澤など一部主力はピッチに立つが、けがやフィジカル面に問題を抱える選手は出場しない可能性が高い。
ただ、負けていいゲームなどあるはずがない。日程的なハンディキャップを抱えるのはどこも同じであり、どのような状況下でも勝利をつかむべく全力を尽くすのがプロである。実際に一昨季の同大会では3回戦でJ1の柏をPK戦の末に撃破(1△1、12PK11)。そこからチームは勢いに乗り、J1昇格プレーオフ出場の足掛かりをつかんだ。「あれがあったから、(リーグ戦で)3位までいけたと思う」と町田。天皇杯で勝ち上がることが、チームを活性化させる新たなエネルギーになるはずだ。
「やりづらさを感じてくれれば。下のカテゴリー相手だとJ1のチームはやりづらい部分があるから」と指揮官が語るように、チームは虎視眈々と下克上を狙っている。復調傾向のチームにさらなる自信と勢いをもたらすためには川崎Fを倒すしかない。(松尾 祐希)