世界的に見ても希少価値が高い、左利きのCBだ。東洋大の4年生だった昨季に、特別指定選手としてリーグ戦12試合、ルヴァンカップ7試合を経験済み。特にルヴァンカップは、プレーオフラウンドを除く全試合で先発フル出場を果たした。プロ1年目も、即戦力として期待がかかる。
視野の広さ、足の速さ、対人の強さがあるからこそ、プレッシャーにも焦らず、余裕をもった判断でビルドアップができる。最大の武器は、左足からのフィード。相手との駆け引きを制して打ち込む縦パスは、チャンスに直結。また代名詞とも言えるサイドチェンジのパスで、一気に局面を打開する。樹森大介監督体制となった今季、より素早く相手の背後を突くサッカーに取り組んでいるチームにとって、稲村の技は不可欠だ。
夢はA代表入りとW杯出場。直近の目標は、今夏のE-1選手権だ。すべての試合は「日本代表に入るための1戦」。自身の力をアピールし続けるためにも、開幕戦から先発を譲るつもりはない。 (野本 桂子)