日本代表の新監督がイタリア人のザッケローニ氏に決まり、この日の小平グラウンドにはたくさんの報道陣が集まった。そのお目当ては、大黒将志選手。トリノ時代に約8カ月ほど指導を受けており、日本人で数少ないザッケローニ氏を知る男。
大黒選手は「イタリア人の監督でずっと怒鳴り散らしている監督もいるけどそういうタイプではない。穏やかで良い人。サッカーとしては堅守速攻というイメージ。すごい真面目な人で、トリノの会長も『イタリアの中ではすごい高いランクの監督』と言っていた。イタリアで知らない人はいない。イタリアのサッカー界で有名な監督。そういう人に監督をしてもらえるというのはいいことだと思う」と話した。そしてトリノ時代はザッケローニ氏のことをミステル(※イタリアでは監督のことをミステルと呼ぶ)と呼び、「ボンジョルノ・ミステル」と挨拶していたことや出場機会に恵まれないときに常に気をかけてくれていたエピソードなどを披露した。
ただその大黒選手とは対照的に、「全然知らない」と語ったのは今回の新生ジャパンに選出されている今野泰幸選手。ザッケローニ氏の名前は「ほんのり知っている」(今野選手)程度らしく、「ミランというより自分の中ではユベントスという印象。でも俺、ユベントス嫌いだし、全然イメージはない」と語った。そして「新しい監督と会うのは楽しみだけど、まずは目の前のことに集中する。先のことは考えられない。代表のことはまったく考えていない」とナビスコカップ準々決勝・第1戦(清水戦)に集中していた。