ハビエル・アギーレ監督は宣言どおり、ジャマイカ戦から6人の先発メンバーを入れ替えた。そのうち、田口泰士、森岡亮太、小林悠は代表初先発。塩谷司がジャマイカ戦に続き2試合連続の先発というフレッシュな構成だった。そんな彼らにとってブラジル戦はまさに未知の世界だった。
その中で確かな存在感を発揮したのが塩谷。一度サイドで体を入れ替わられた場面はあったが、ファジーなポジションでボールを持つネイマールのドリブルをほとんど止めた。1対1では間違いなく世界で通用することを証明したが、失点の場面はすべて塩谷のマークを外れたところでネイマールを見送る形となった。「カウンターのところでラインを下げるのか、止めるのかというのは、状況にもよるし、そこの判断は一つ間違えたら今日みたいな失点になる」と塩谷。一瞬で戦況が切り替わる中で、正確に状況を把握して仲間と連動しなければいけない。それを痛感させられる試合になった。
太田宏介は「長友さんにない武器」と自負する左足のクロスを何度か披露した。サイドの守備も悪くなかったが、森重との間に入られた場面はサイドを捨てても中央にしぼって対応するなど、もっとメリハリを付けていく必要がある。それと今回…