奪ったあと、すぐに縦パスを入れてカウンターを発動させた青山も、スペースでパスを受けて冷静に落としたパトリックも、最高のお膳立てをしてくれた。ただ背番号10のクオリティーがなければ完結することのないカウンターだった。マテイ・ヨニッチと山下のCBコンビを背走させたパトリックへの縦パスを絶妙なタッチで通し、30m以上を駆け上がってリターンパスを受けるとDFとGKの動きを見極めて空いているシュートコースにダイレクトで流し込む。ようやく背番号10が持っているクオリティーがピッチで表現されて形となった。
それは、くじけることなく続けてきた、フェリペ・シウバが大きな勝利を収めた瞬間でもあった…