前節・広島戦で鮮烈デビューを飾ったムルジャ。シーズン途中の加入でそこまで周囲との連係を深める時間がなかったにもかかわらず脅威のフィット感と得点力を見せた。彼の良さはどこにあるのか。そして彼は“上昇への切り札”となるのか。周囲の証言も含めて浮き彫りにしていく。
文・片村光博
◆POINT 1:言わずもがなの得点力。日本人FWにない懐の深さ
ムルジャの得点力については、もはや言うまでもないかもしれない。広島戦での2得点、特に2点目の反転シュートは圧巻だった。「懐の深いところに置いてシュートを打つというのは日本人FWにはなかなかないからこそ、インパクトがある」と大熊監督。事実、広島戦の2点目ではマークに付いていた塩谷を含めて相手の対応が間違っていたとは言えないが、それを上回る迫力をもってゴールを奪ってみせた。
ともに3トップを形成した家長も「周りがしっかり動いたり、良いパスを出してあげたりすれば、良い形で決めてくれる」とそのプレーを称賛しており…