斎藤 宏則
勝ち点がわずか“4”で最下位に沈む札幌は、流れを変えるべく新外国籍選手3人を先発起用。そしてこの積極性が奏功する。まずハモンは、立ち上がりこそ連係面のミスが目立ったものの、時間が経つごとに圧倒的な個性を発揮。好パスを連発すると、55分にはリスタートのカウンターから絶妙なラストパスで山本の先制点を見事に御膳立てした。その後は運動量が落ちたものの、前線に居残ることで名古屋守備陣の警戒心を誘い、その存在だけで相手の攻撃力を低下させた。CBキムは「空中戦はかなりキツかった」と言いながらも、積極的なラインコントロールで名古屋の攻撃を寸断。テレも好守で献身的に走り回った。新外国選手のフレッシュなプレーがチームに勢いを与え、結果的に5月3日(第9節・C大阪戦)以来の勝利を達成したのである。
ただし、言うまでもなく既存戦力の奮闘も勝利の大きな要因だ。名古屋は空中戦に絶対的な強さを持つDF闘莉王を前線に置くスクランブルシフトを敢行してきたが、CBのジェイド・ノースが体を張ったプレーでシャットアウト。ボランチの山本もハモンが作り出したスペースへ積極的に飛び出し、武器である攻撃的な姿勢を発揮して1得点1アシストの大活躍をみせた。新戦力の加入は新たな刺激となり、戦術的な引き出しも増えるなど、大きな相乗効果を生み出したようだ。
ただし、久しぶりの勝利にもチームは少しも気を緩めていない。「今日の試合を最低限に、ここから勝ち続けていけなければいけない」と古田。ここから浮上を果たせるのか。新生・札幌の真価は次節のC大阪戦で問われることになる。