5連勝中のチームはわずか1失点。その要因は「ラインを高く保って、下がらないようになってきたこと」(長谷川監督)だった。
相手のクサビを西野らCBが厳しくつぶしにかかり、チーム全体が高い位置で積極的にボール奪取。良い守備がパトリックと宇佐美の2トップをシンプルに生かす攻撃につながっていた。ただ、名古屋戦では圧倒的な速さを持つ永井を警戒したこともあり、いつもの強気なライン設定は見られなかった。
「いまはガンバの調子がいいので分析されて、相手に対応されていた」とケネディとのマッチアップに四苦八苦した西野。名古屋のシンプルなロングボールに手を焼いていたが、その遠因が2トップの守備力にあった。
「もう少し前線の選手がアグレッシブにボールを追っても良かった」と長谷川監督も振り返ったように、2トップはファーストDFになり切れず攻撃だけに特化。前節まではパトリックが前線でタメを作り、ラインを押し上げる時間を生み出していたのだが、名古屋戦では闘莉王がブラジル人アタッカーを封じ込めていた。
本来は前線からの一体感あふれる守備を志向する長谷川監督は、再開後は気象条件や連係面を考慮して2トップの守備に目をつむってきた感はあるが、名古屋戦では攻守両面における課題を露呈した。
大崩れしたわけではないが、次節以降は甲府や新潟といった現実的な戦い方を志向するチームとの対戦が待つ。この敗北を薬にできれば、さらなる飛躍にもつながるはずだ。(下薗昌記)