■浦和レッズ
3試合連続4得点。“天敵”にも己を貫くのみ
浦和は現在、ナビスコカップを含めて柏に3連敗中。柏が浦和と同じフォーメーション([3-4-2-1])で合わせてくるようになったことが、試合結果に影響していることは間違いない。
3連敗の内容を振り返れば、相手が浦和の縦パスを奪ってからのカウンターを狙ってくるのは予想に容易い。となればサイドからの攻撃を中心にするのが妥当だと思われるが、ペトロヴィッチ監督は17日の一部の練習、18日の試合形式の練習をピッチの横幅を縮めて行い、「奪ったら周りを見て素早く縦」と1トップ2シャドーに素早く当てることを意識付けしていた。あえてサイドを“捨てた”練習メニューの意図は明確には説明されていないが、柏の出方うんぬん以前に、リーグ戦で3試合連続4得点、特にここ2試合は自分たちの狙い通りの形で相手を圧倒できている自信がチームにあるのは確かだろう。那須が「相手がハメて来ようが、自分たちがやろうとしていることができれば質で上回れる」と話せば、柏木も「自分たちがしっかりやれば相手はどうしようもない」と話し、「最近は縦と横を使い分けられているし、後ろが2、3枚剥がしてから崩す縦パスを入れられている」と、その自信の一端を垣間見せた。
もちろん、自信が慢心になり「走ること、戦うことをやめたら勝てない」(柏木)。それもまた浦和のベースであり、むしろ同じ形で挑んでくる相手にこそ重要になること。ベースと信念を貫き、「厄介な相手」(李)を打ち破れるか。頂点を目指す者として、年間3度も同じ相手に負けるわけにはいかない。(菊地 正典)
■柏レイソル
柏、ここが今季のターニングポイント
残り11試合の段階で、首位との勝ち点差は『12』。2位とも『8』差ということを考えると、柏にとって優勝というのは、「決して(可能性が)ゼロではない」(大谷)が、非常に厳しい目標である。また、ACL圏入りという面でも、3位との勝ち点差は『6』で、残り試合を考えると「ここから本当に負けられない戦い」(藤田)だ。
そうした状況下で迎える首位・浦和との一戦。勝たなければ、リーグ優勝は視野から外さざるをえなくなり、ACL圏との勝ち点差も広がってしまう可能性がある。工藤も、「(今節・浦和戦は)優勝争いやACL圏、そういうところに生き残るのか、中位で終わるのかを争う試合になると思う」とこの試合の重要性を説いている。
その中でチームは今週、17日と18日に異例の2日間連続の非公開練習を実施。通常は、試合の前々日の練習のみを非公開にすることがほとんどだった。浦和戦へ向け、ネルシーニョ監督に何らかの策があることをうかがわせたが、17日には自身の今季限りでの退任を発表。選手たちにも少なからず影響を与えていることは間違いないだろう。
9日のナビスコカップ準々決勝の第1戦・横浜FM戦では、4月29日のJ1第10節・G大阪戦(2○1)以来となるアウェイでの勝利を飾った。だが、リーグ戦に限れば、アウェイで勝利から遠ざかっている状況はまだ続いている。今後に可能性を残すため、追い込まれた柏は、いよいよ苦手・アウェイでの勝利が必須の状況になった。監督の退任発表、2日間連続の非公開練習と、この一戦に向け、策は打ち尽くしている。あとは、力が求められるだけだ。(石原 遼一)