リーグ戦再開後、9勝1分1敗。攻守に好調なチームにとって、西野と岩下のレギュラーCBを欠いて挑む宿敵相手のダービーは正念場だった。
今季初めてリーグ戦ではCBでコンビを組む丹羽とキム・ジョンヤが完封勝利に貢献し、試合を決定付ける2点目は長らくサブに甘んじた佐藤が奪うなど“脇役たち”がダービーで躍動した。「誰か一人だけの力ではこれだけ勝ち続けることはできない」という遠藤の言葉が実に説得力を持つ。
確かにリーグ戦再開後の巻き返しは、宇佐美の完全復調がその最大の要因だ。リーグ戦では阿部と並ぶ7得点でチーム得点王。今季、宇佐美が得点した試合はいまだに不敗神話が続いている。ただ、この日はC大阪の激しいマークにあったエースがシュート2本に抑えられようとも勝ち切れるのがいまのG大阪だ。
天皇杯4回戦・広島戦(3○1)以降、攻守においてさまざまなヒーローが登場しているが、長谷川監督も「紅白戦をしても控え組との差がなくなってきている」とチーム内での競争が活発化していることに手ごたえを口にする。
確かな底上げは、指揮官の“聖域なき”起用が支えている。7月の加入後、最前線の軸として機能しているパトリックでさえ、守備面での連係に不安があると見るや天皇杯とリーグ戦で対戦した広島との2連戦では佐藤に先発を譲っている。
依然、首位・浦和との勝ち点差は『10』のままで、リーグ戦での逆転優勝は簡単ではない状況だが、長谷川監督は秋以降について「チームの総合力が不可欠」と見通している。
一戦たりとも取りこぼしが許されない中で、23日には清水戦(第25節)、27日には鳥栖戦(第26節)が待つ。「二川やリンスら途中から出場した選手が活躍しているのが好調の要因」(長谷川監督)。長谷川ガンバはいま、充実のときを迎えている。(下薗 昌記)