残留を果たすためには大きな意味を持つ一戦となる、徳島と大宮の裏天王山。
前半戦・J1第17節の直接対決を3-1で勝利した徳島は良いイメージで今節の準備に臨めたが、一つの誤算は試合前日の練習で負傷したため、アドリアーノが欠場を余儀なくされたことだった。それでも、試合では「トップの3枚がしっかり守備をしてくれた」(小林監督)と良い入り方ができて前半を無失点でしのいだ。攻撃面についても、得点こそならなったが大宮の金澤が「ボールを持たれて前に運ばれる形も結構作られてしまった」と語ったように、2シャドーの縦に飛び出す動きでチャンスも作っていた。
しかし、徳島にとって痛かったのは56分の失点。スローインのボールを受けたエステバンが処理を誤るとカルリーニョスが見逃さずプレスを掛けボールを奪う。彼のパスをゴール前で受けたムルジャが落ち着いて先制点を挙げた。「ほとんどカルリーニョスによるゴール」(ムルジャ)。背番号5の好判断が均衡を破るきっかけを作った。80分にもムルジャ。藤原がハイボールを後ろに逸らしたところを見逃さず、追加点を挙げ、試合を決定付けた。「正面でボールに行くという根本的な点でDFとしてはやってはいけないミスだった」(藤原)と、悔しさの残る失点となった。その後、徳島は途中出場のキム・ジョンミン、那須川、小暮が起点となり決定機を作ることもできたが、フィニッシュで決定力を欠き無得点で敗戦を喫した。
勝利を得た大宮は前節・鹿島戦に続き2連勝。2得点を挙げたムルジャは「2連勝したが、まだ何も達成していない」と慎重なコメントを残しているが、終盤戦に強い大宮の姿が今季も見え始めた。(柏原 敏)