最下位・富山、意地の一勝。残留争いはさらに激化
20位・東京Vが22位・富山をホームに迎える残留争いの重要な一戦は、富山が今季初のアウェイでの白星をもぎ取った。
序盤から互いに“自分たちのサッカー”をぶつけ合う戦いとなったが、富山は12分、3バックの左で先発したパク・テホンがボールを持つと、前線で待つ苔口へロングフィード。そのパスは東京Vの左SB安在の裏のスペースをうまく突くものだった。「(パク・)テホンのボールが最高で、トラップもうまくいった。あのトラップで決まった」と苔口。巧みなコントロールから右足を振り抜き、貴重な先制点を奪取した。その後は追い掛ける東京Vが圧力を強めるが、富山は前線からの組織的なプレスで東京Vに余裕を与えず、決定的なチャンスを作らせない。
この展開に、後半スタートから動いたのはJリーグ初采配となった東京Vの冨樫監督。前線でうまく試合に絡むことができなかった菅嶋に代えてベテランの平本を最前線に投入、さらに左サイドハーフでプレーしていた常盤を中央へ、また2トップの一角でプレーしていた杉本を左サイドハーフの位置に変更し、[4-4-2]から[4-2-3-1]の形に変化させる。すると、停滞気味だった東京Vが息を吹き返す。1トップの平本はスペースに走りボールを受ける形や、中央でクサビのプレーに絡むなどしてチームに活力を与える。チャンスと見ると自らもゴールを狙うが、最後の精度に苦しみゴールネットを揺らせない。
一方の富山は、東京Vが下位対決で黒星を喫した第30節・讃岐戦(0●1)のスカウティングを参考に守りに徹することを選択してこの試合に臨み、最後まで集中力を切らさず。富山が勝ち点3を上積みし、残留争いが一段と激しくなる結果となった。(柴原 貴彦)