スローな入りは課題も、5試合ぶりに勝利を収める
動きの少ない、非常にスローな展開となった前半。FC東京にとっては前節、川崎Fとの多摩川クラシコが最後までハイテンションの試合だったため、余計に直近試合での温度の落差が際立ってしまった。
得てしてこういう試合は、足をすくわれやすいもの。27分には、川崎F戦で決定機を何度もフイにしたエドゥーが、またしても絶好のチャンスを外してしまう。ゆったりとしたチーム全体のプレーの空気感も相まって、イヤな予感が漂っていた。
しかし、そうした悪い雲行きを自分たちで晴らしてみせる。33分、エドゥーが先ほどの罪滅ぼしのような鋭い突破を見せ、最後は河野が押し込み先制点を奪った。前回対戦でFC東京は徳島の徹底した守備固めを崩し切れなかっただけに、この試合のテーマは「何としても先制点を奪う」(太田)ことだった。スコアを動かし、自ずと相手も前に出て来ざるを得ない状況を作り出すことで、そこからさらに追い打ちをかける。そんな思い描いていた理想的なゲームプランは、後半になって現実となる。
52分、河野のパスからゴール前でエドゥーがDFに倒されPKを得ると、エドゥー本人が蹴り込み2点目。ようやく飛び出した助っ人弾に、サポーターも万雷の拍手を送った。さらに77分、忘れてはいけないこの男も、らしさを炸裂させた。再び河野のパスから武藤がスペースに抜け出し、最後はDFとGKを引き連れながらドリブルシュートを決め、この日の味スタで一番の大歓声を一身に浴びた。
そして決め手はロスタイム。今季リーグ戦1得点にとどまっていた渡邉が左足を振り抜き、4点目。アタッカー陣全員が得点者に名を連ね、完全に徳島を黙らせた。
「2試合連続無失点もまた自信にしたい」と主将の森重。リーグ戦5試合ぶりの勝利は、終わってみれば文句なしのスコアメークとなった。(西川 結城)