勢いのあるうちに2ゴール。その後は耐えて勝ち切った札幌
効率的な2得点で前半は札幌が主導権を握れば、後半はエースのゴールで松本がそれを奪い返した。シュート数を見ても、前半は札幌の6本に対し、松本は3本。しかし後半になると、松本が7本で札幌は2本だ。それでも、勢いのあるうちに多くゴールネットを揺らした側が勝者となるのがサッカー。つまり松本は攻勢の時間が長かった後半に、その勢いを生かしきれなかったということになる。
セットプレーからの2得点、殊勲者となったのはもちろんキッカーを務めた上里だ。12分に左CKから都倉のヘディングシュートを演出すると、24分には遠目の位置からのFKのチャンスで直接狙う。「トレーニングのときからコンディションも良く、蹴りたいと思っていた」と迷いなく左足を振り抜くと、そのまま巻きながらゴール右隅へと突き刺さった。
2点をリードした札幌は、これで俄然有利な展開となった。しかし後半は苦しい場面を耐える時間が増えた。船山のミドルシュートで1点を返した松本は攻勢に出る。前への意識が高くなったことで「(松本の守備の)背後には十分なスペースがあった」とはバルバリッチ監督。しかし、「アウェイでコンディションも最高ではなく、そこを使うだけの体力がなかった」と振り返る。時が経つにつれて疲労の色が濃くなった札幌に対し、松本は地の利も生かしてゴールを襲う。その進撃を、身体を張って阻止したのが河合を中心にする3バックだった。後半ロスタイム、サビアの枠をとらえたヘディングシュートもパウロンがやはりヘッドではじき、得点を許さず。チャンスで得点を決め、チャンスで得点を許さなかった“新生”札幌が勝ち点3をモノにした。(多岐 太宿)