試合を決めたのは、個の判断の差だった。北九州は75分、池元からのパスを受けた渡が、ゴールへ向かってドリブルでスピードアップすると、追走する熊本のDF陣を振り切り、飛び出してきた熊本GK畑もかわして右足で流し込む。これが決勝点となった。
試合を通じてボールを支配していたのは熊本である。ただ、「暑さもあってある程度スローテンポになるのは仕方ないと割り切っていた」(柱谷幸一監督)と、30℃を超えるコンディションの中、あえてボールに対してタイトなプレッシャーを掛けず、ブロックを作ってスペースを埋める守備を徹底した北九州を崩しきることができなかった。
それでも、立ち上がり6分の仲間、21分の齊藤、47分の澤田と、決定機も何度か作った。ほかにも、引いた守備ラインを引き出すべく積極的にミドルを狙ったが、枠を捉えたシュートは、北九州GK大谷の正面がほとんど。「何度かあるチャンスをしっかり決めないとこういう結果になる」と小野剛監督は唇を噛み、北九州の術中にはまった展開を、自分たちのアクションでひっくり返せなかったことを悔やんだ。
一方、北九州は狙いどおりの展開で3試合ぶりの勝ち点3。柱谷監督の交代策が実った勝利となった。