■ベガルタ仙台
ここが仙台の正念場。ピンチのあとに、チャンスをつかめ
“ピンチのあとにチャンスあり”と、できるか。
前節・川崎F戦(1△1)の仙台は、敵地で善戦しながら終了間際に追い付かれた。「連敗を(『5』で)止めた収穫より、勝ち点を『2』失った悔しさのほうが大きい」と富田。順位も15位に下がった。正念場だ。
4戦中3戦がアウェイだった9月から、4戦中3戦をホームで迎えられる10月へ。1分3敗と苦しい結果に終わった9月から、「収穫の秋を迎えたい」(渡邉監督)という10月で、仙台は好成績を収められるか。
ピンチをチャンスに変えた前節の得点場面を、仙台は今節の成功につなげたい。クロスをはじかれたあとにカウンターを受け、ポストに助けられる大ピンチを経験。だが、その後が落ち着いていた。「そのまますぐに長いボールを蹴ることもできたが、全員で確実につなげる形を選べた」という富田がボールを拾うと、左サイドでMF陣が細かくつなぎ、その間に速攻の体勢を作っていた右へサイドチェンジ。ボールは太田、菅井と渡り、中央での赤嶺とウイルソンの連係に託され、ゴールが生まれた。
攻撃には手数がかかったが、「前に向かうイメージがあったからこそ、適切なポジションを取れた」(リャン・ヨンギ)。今節はJ1で2番目に少ない失点数の守備組織を持つFC東京が相手。速攻でも遅攻でも、前節以上に素早く攻撃に切り替える意識を持つことが必要だ。「チームは球際での強さと攻撃の速さを取り戻せている。攻撃陣は相手のスキを狙い、確実に決めることがもっと必要」と太田は意気込む。
前半戦では第10節・川崎F戦(0△0)で引き分けたあとに4連勝できた。今回も川崎F戦の引き分け後に、好調に転じられるか。戦術的にも心理的にも、ピンチをチャンスに変え、仙台は勝利につなげる。(板垣 晴朗)
■FC東京
日本代表最多選出。確かな自信と手ごたえを、アウェイの地でも示す
順位は6位。首位との勝ち点差『11』と、優勝争いからは少し距離があるFC東京だが、その注目度は徐々に高まっている。1日に発表された日本代表のメンバーに、最多となる4名が選出。先月から引き続き選ばれた森重と武藤に加え、今回新たに権田と太田がアギーレジャパンの一員となった。
現在14試合負けなしと、クラブ記録を更新中。負けない粘り強さは、マッシモ・フィッカデンティ監督が根付かせた盤石な守備組織の賜物だ。「FC東京で結果を出すことができているからこその、今回の代表選出だと思っている。ここで良いプレーをすれば、代表にも近付く。そう、チームのみんなも感じている」と、森重はいまの好循環について語る。またハビエル・アギーレ日本代表監督も会見で、「FC東京は失点が少なく、非常に良い守備をしているチームだ」と言及。選手たちの「自信と手ごたえ」(太田)は、こうした外からの評価ともつながって、さらに確かなモノとなっていこうとしている。
アウェイで戦う今節・仙台戦。いまのチームパフォーマンスからしても、敵地であることなど関係なく、FC東京は勝利を狙う。今季、基本は守備から試合に入るスタンスの影響か、特にアウェイでは慎重な戦い方を選択することが多い。ただ、残り8試合のうちアウェイ戦を5試合も残すFC東京にとっては、いかに敵地でもゴールを奪い、しぶとく勝ち点3を収められるかが終盤戦の重要なカギを握る。
「もちろん、まずは仙台戦。勝って評価を下げることなく、代表戦にシフトしたい」(権田)。結果によっては5位の鳥栖と順位が入れ替わるチャンス。その成績でしっかりと世間の視線を青赤のシャツに向けさせるためにも、勝利が欲しい。(西川 結城)