この“決戦”を、ひときわ特別な気持ちで迎えるのだろうか。伊藤大介、千葉県市原市生まれ。ジュニア時代から辰巳台スクールに通った生粋の“ジェフっ子”だ。千葉ユースから順天堂大を経て、10年に千葉でプロデビュー。3シーズンを戦ったあと、さらなる成長を期して故郷を離れ、大分へと完全移籍した。
今季はベンチスタートも含め、リーグ戦全試合に出場。6得点でチームの現・トップスコアラーでもある。
「(松本)怜みたいにスピードで敵を置き去りにしたり、(高木)和道さんみたいにヘディングではね返したりといった、スタンドを沸かせるようなプレーヤーでは僕はないけど、得点の起点になった横パスを『そう言えば出していたね』とか、セカンドボール対応で『よくそこにいたね』とか言われるような存在でありたい。大分はそういう“縁の下の力持ち”が生きるチーム」
一昨季のJ1昇格プレーオフ決勝は、自分を可愛がってくれた林丈統のゴールで千葉が打ち負かされるのを、国立のスタンドから見守った。「チームは逆だけど、あの舞台に立てなかった借りを、個人的に返したい」。
いまでも一番好きなスタジアムだというフクアリ。そこに黄色ではないユニフォーム姿で立つ自分をイメージするのは、まだ少し難しい。「あくまでも42試合中の1試合」というスタンスは崩さず、だが万感の思いを込めて、愛する古巣への恩返しを誓う。(ひぐらし ひなつ)
伊藤 大介(いとう・だいすけ)
1987年4月18日生まれ、27歳。167cm/58kg。千葉県出身。市原JY辰巳台→千葉Y→順天堂大を経て10年千葉に加入、今季大分に完全移籍。J2通算119試合出場11得点。