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J2リーグ 第39節
11/1(土) 19:00 @ ベススタ

福岡
1
0 前半 0
1 後半 2
試合終了
2
松本

Column 試合後コラム

MF 田中 隼磨 生粋の松本っ子が叶えた夢

2014/11/3 12:05

 普段は強気・辛口の発言でチームを鼓舞する“背番号3”も、2位確定というミッションをクリアしたことに安堵の表情を浮かべる。

「言葉に言い表せない気持ちです。いろいろな人の思いや覚悟を背負ってきて、『J1に上げる』という一つの目標を達成できた」

 松本で背番号3を背負うということは、“松田直樹”という存在から逃れられないことを意味する。その存在の大きさゆえに加入当初は賛否両論あった。かつて薫陶を受けた先輩であるからこそ、自分でいいのかとも悩んだ。背中を押したのは、松田さんの御家族だった。「きっと直樹も天国で喜んでくれている」。その言葉で決意は固まった。

 試合後、反町監督の口から予想外の言葉が発せられた。

「(田中)隼磨は当分休まないといけないくらい、ひざの状態が良くなかった。知っていたのは限られたスタッフだけだった」。確かに練習を別メニューで調整する姿は時折見られた。しかし、戦術練習には問題なく参加し、リーグ戦でもフル出場を続けていた。

 不調の様子はまったく見せていなかったが、「マツさん(松田)と同じ右ひざのけが。いまだから言うけど、実はサッカーをできる状態じゃない。階段を上がるのも正直厳しかった」と告白する。注射を打ちながら試合に出続けた理由は本人にしか分からない。

 あえて邪推すれば、成し遂げたかったのだろう。「何を?」。生まれた街にJ1クラブを誕生させることだ。「俺自身、Jリーガーになるために県外に出たころは甘く見られることもあった」と“サッカー後進県”に生まれ育ったことに歯噛みすることもあった。しかし、いまはネガティブな思いはない。

「その街にJ1クラブができる。これからも、子供たちに『松本のユニフォームを着たい』と思ってもらえるような姿を見せたい」。

 その表情は、一つの夢を達成した人間だけが見せる晴れやかなモノだった。(多岐 太宿)

田中 隼磨(たなか・はゆま)
1982年7月31日生まれ、32歳。長野県松本市出身。174cm/64kg。FC松本ヴェガ→横浜F.Y→横浜FM.Y→横浜FM→東京V→横浜FM→東京V→横浜FM→名古屋を経て、今季松本に加入。J1通算355試合出場15得点。J2通算39試合出場。

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