タイムアップの瞬間、ほとんどの選手がその場に倒れ込んだ。1-1のドロー。しかしながら、「今日の敗戦は…」と試合後の会見でバルバリッチ監督がつい口にしてしまったように、J1昇格プレーオフ進出にわずかな可能性を残す札幌にとって、残留争いの渦中にいる21位との引き分けは負けに等しい。前節も20位の東京Vと分けてるとあっては、なおさらダメージは大きい。
気迫は見せた。リーグ屈指の身体能力を持つFW都倉がパワフルな突破で攻撃をけん引し、ゴールネットも豪快に揺らした。エース・内村も途中出場でキレのある動きを見せて復調ぶりを猛烈にアピール。何とか生き残る。そうした想いは選手からビンビンと感じ取れた。
しかしながら、システムがマッチアップしない相手には苦しむという悪癖は変わらない。ボールを支配すれば4バックの相手にも優位に立てる[3-4-2-1]だが、後手に回ればサイドで数的不利に。「左サイドを狙っていた」とアンドレアが振り返ったように、総括すれば下位の讃岐の狙いどおりの試合だったということ。個と個の戦いに持ち込めば優位に立つも、組織対組織になると脆弱。そんな現実を見ながら、札幌はさらに崖っぷちへと押し込まれた。(斉藤 宏則)