二つの刺激が栃木の選手たちを奮起させた。一つは、阪倉監督が敢行したマネジメント。従来どおりならば週中にはメンバーを固定して紅白戦を行うが、今週は試合直前までシャッフルし、誰がピッチに立つのか判然としなかった。これにより競争意識と緊張感が生まれ、前節は先発落ちしたCBのチャ・ヨンファンが先制弾という結果を残した。もう一つは、サポーターからの厳しい声。富山に0-1で屈した前節の試合後、互いに感情が抑え切れずに衝突した。その現場に居合わせた近藤は、今節で先制点の起点になり、岡根はナザリトを封じ、榎本は好守を連発し、そのほかの選手も最後の最後まで集中力を切らさず、サッカー選手らしくピッチで思いに応えてみせた。その結果、望外の3ゴールが飛び出し、22試合ぶりの完封にも成功。内容と結果が比例する、見事な快勝を飾った。次節は水戸を相手に、後半戦初の連勝に挑む。
一丸となって勝ち点3をつかんだ栃木と対照的だった岐阜は、前節に続き3失点と守備がまたしても崩壊。1点を失うまではネガティブな展開ではなかったが、失点を喫した50分以降は空転し、ラモス監督が最も嫌う形の気迫負けで泥沼の5連敗となった。この敗戦により、当初の目標に掲げた10位以内が消滅した。(大塚 秀毅)