Match 試合速報

試合一覧

JリーグYBCルヴァンカップ 決勝
11/8(土) 13:05 @ 埼玉

広島
2
2 前半 1
0 後半 2
試合終了
3
G大阪

Column 試合後コラム

[G大阪]FW 29 パトリック 逆境の中で見せた頼もしき“ハート”

2014/11/11 11:44

 昇格1年目でのタイトル獲得を目指す大阪の雄に、いきなりの逆風が吹き荒れた。ミス絡みとはいえ、相手エースに2点目を許し、35分にして大き過ぎるビハインドを許す展開に??。

 清水時代にも指揮官として決勝で涙を呑んだ長谷川監督が「持ってないな。厳しいゲームだなと思った」と振り返ると、エース宇佐美も「あきらめかけた、正直。一瞬、終わったかと思った」。

 チームの行く先に暗雲が立ち込めたことを感じ取った瞬間、背番号29のブラジル人ストライカーは、ある覚悟を決めていた。

「まったくネガティブなことは頭をよぎらなかった。まず同点に追い付くことだけを意識した」

 広島の森保監督が試合後の会見で「彼のフィジカルは規格外」と評したパワフルな突破や空中戦は、もちろん彼のストロングポイントであるのは間違いないが、パトリック自身は自らの特長をこう定義付けている。

「絶対にあきらめない気持ちが僕の武器」

 特に貧困層が多いブラジル北部に生まれ育ったパトリックは幼少から車洗いをしながら家計を助け、サッカー選手への夢を膨らませてきた。自らの努力だけでははい上がれない日常生活と異なり、サッカー界は己の足一本で一攫千金を果たし得る世界。今年6月に2度目のJリーグ挑戦のチャンスを得るまでパトリックはブラジル全国選手権3部のフォルタレーザで夢を追い続けたが、そんなハングリーな男がG大阪移籍を決意したのは「日本で成功したい」、「タイトルを獲りたい」という一心だった。

 ノックアウト寸前のチームを救ったのは、2点目を許した直後の38分に生まれたパトリックのヘディングシュート。昨季のJ2王者に大きな希望を、昨季のJ1王者に大きな不安を与える一発が、試合の流れを一変させた。

「ガンバの歴史に名を刻めてうれしい」(パトリック)。54分には宇佐美とのホットラインでこの日2点目を叩き出した。“あきらめない男”はこの日、アラウージョやマグノ・アウベスら早々たるブラジル人エースの系譜に確かに、そして力強くその名を刻み込んだ。(下薗 昌記)

パトリック(PATRIC)
1987年10月26日生まれ、27歳。ブラジル出身。189cm/82kg。パイサンドゥ→ビラ・リカ→サンタクルス→サルグエイロ→イカザ→デモクラタ→ベラクルズ→サンジョゼ→アメリカーノ→ミスト→バスコ・ダ・ガマ→ビラノバ→アトレチコ・ゴイアニエンセ(すべてブラジル)→川崎F→甲府→フォルタレーザ(ブラジル)を経て、今年7月にG大阪に期限付き移籍。J1通算40試合出場15得点。

EG 番記者取材速報

League リーグ・大会