またしても繰り返された。試合終盤に失点して勝ち点をつかみ損ねてきた岡山は、J1昇格プレーオフ進出のためには勝利が絶対条件だったホーム最終戦も、同じ結末を受け入れるしかなかった。89分にFKから同点弾を浴びたシーンに、カンスタに集った多くの人々が既視感を覚えたことだろう。
岡山を失意に落とした同点弾は、中山の高精度なキックと澤田の鋭い飛び出しによって生まれた。「素晴らしいボールだった」(影山監督)と相手を称賛すべきゴールだったが、岡山に非がなかったわけではない。そこに至る過程において、岡山の力不足は顕著だった。
試合は前半途中から熊本にペースを握られ、主導権を奪い返せないまま進む。それでも我慢強く守ってロングスローから押谷の3試合連続弾で先制に成功する。しかし、リードしたあとの試合運びは拙かった。前線の人数を増やして圧力を強める熊本の攻撃を受け続けた結果が、FKにつながり、同点弾へつながった。
前節・横浜FC戦(2◯0)は耐えることができた。「もう気迫だけでしたけどね」と選手たちは充実感を覗かせていたが、“気迫だけ”で何試合も守り切れるほど甘い世界ではない。岡山はJ1に昇格するだけの実力を有していなかった。(寺田 弘幸)