2-0で福島を下した町田が、3連勝でJ2昇格への望みをつないだ。前節・琉球戦(4○1)に続き、2試合連続の先制ゴールを決めたのが鈴木孝だ。
鈴木孝はJ3の得点ランク首位に立つ点取り屋だが、第20節以降、極端な不振に見舞われた。10試合にわたって流れの中からゴールを決められず、チームもその間は3勝3分4敗と低迷。首位から3位に落ちてしまった。「(調子は)悪くはなかった」と彼は自身のプレーを振り返る。しかし「一瞬の迷いがあったら相手の足も出てくる」(鈴木孝)。激戦地のエリア内で、得点を奪える、奪えないという違いを生むのはまさにその“一瞬”だったのだろう。
しかし、琉球戦のゴールが迷いを消した。彼は「決めたあとは面白いようにプレーが乗るし、周りも見えてくる。何をやってもうまくいく気がする」というストライカー心理を口にする。福島戦では4分に絶好機を逃したが「そういうチャンスが来ることをポジティブに考えて、準備していた」(鈴木孝)のだという。
勇気を持って飛び出し、近い距離感で人とボールを動かす―。それが町田にとっては好不調のバロメーターとも言うべき攻めの形だ。福島戦は鈴木孝と久木野が近い距離感を保ち、3バックで中を固める相手にあえて真っ向勝負を挑んだ。13分のゴールは、右クロスに対して鈴木孝と鈴木崇、久木野がゴール前になだれ込む“らしい”攻めだった。
今季の鈴木孝は流れの中から15得点を決めているが、右足5点、左足6点、頭4点と“決め方”に偏りがない。最終節・藤枝戦は2点差で迫るFW大石との得点王争いも一つの焦点だ。
勝ち点1差とはいえ、長野が上にいる以上、町田の入れ替え戦出場は“他力”に頼らざるを得ない。しかし万能ストライカーが冴えを取り戻した町田は、最高の状態でクライマックスに臨もうとしている。(大島 和人)
J3第32節
2014.11.16(日)13:00
町田 2−0 福島
【得点】
1-0 13’鈴木孝(町田)
2-0 86’星野(町田)