
悲願の選手権初出場を決めた昌平。野村、和田などタレントのそろった好チームだ
緩まなかった成長曲線。強豪校を次々と撃破
埼玉県予選決勝は今年度、選手権の準決勝・決勝の舞台となるさいたまスタジアムで開催された。この舞台に勝ち残ったのは初の選手権出場を目指す昌平と2年連続の選手権出場を目指す市立浦和。先制したのは昌平だった。20分、右からのクロスがDFに当たって浮いたボールにFW野村祐一朗がいち早く反応し、見事なオーバーヘッドを決める。55分には野村のCKからDF小泉歩がヘディングで追加点を奪う。市立浦和は終盤、高さを生かして何度か決定機を作ったが、最後までゴールを奪うことができなかった。
初の全国切符をつかんだ藤島崇之監督は07年に昌平に赴任し、今年で8年目。それ以前に指導していた青森山田中では柴崎岳(鹿島)を擁して全国3位の実績を持つ。しかし、昌平では「サッカー部の経験者より、中学時代はほかの部だったという子が多い中でのスタート」(藤島監督)だった。その翌年から本格的な強化に取り組んだが、伝え続けたのはサッカーに取り組む姿勢。「自分がやりたいことではなく、やるべきこと、やらなければいけないことを理解できるようになれば選手の取り組みも変わってくる」と選手の自主性を重んじた指導を続けた。成果は着実に表れ、昨年度も選手権予選でベスト4まで勝ち進んだ。そのメンバーが5人残った今年2月の埼玉県高校新人大会を制した。
ただ、春以降は思うような結果が出せず、高校総体でも全国への切符を逃した。その一つの要因は、抜群のテクニックを誇り、個で状況を打開できる10番の和田幹大のけがによる戦線離脱だった。それでも、この状況は結果としてチームにとってプラスに働いた。
「和田がいなくても戦える状況を作ろう」と奮闘したことでチーム力はアップした。その成長曲線は今大会でも緩むことはなく、3回戦で埼玉栄、準々決勝で武南、準決勝で西武台と県内の強豪校を次々と撃破。「本当に選手が大会をとおして成長していった」(藤島監督)ことでつかんだ栄冠だった。(村田 亘)
埼玉県予選決勝
2014.11.16(日)14:05
昌平 2−0 市立浦和