■FC東京
磨いてきた堅守を武器に、最後まで食らい付く
順位が一つ上の6位・柏、5位・川崎Fとは勝ち点差が『5』。よって、今節・新潟に勝利を収めても順位が上昇することはなく、逆に負ければ他クラブの結果次第では10位にまで後退する可能性がある。トップ5に最後まで食らい付けるか否か。FC東京にとって、残り3試合における唯一のモチベーションである。
ここで結果も内容も低調な戦いを演じてしまえば、今季全体の印象をも悪くしかねない。今季、イタリアからマッシモ・フィッカデンティ監督を招へいし、一時はリーグ戦14試合負けなしと安定した戦いをしてきた。昨季までのチームカラーとは真逆とも言える“堅守”は、いまやチームの最大の武器。現在も浦和、横浜FMに次ぐ失点の少なさを誇っているだけに、まずは今節も無用な失点を新潟に与えてはいけない。堅守の印象そのままに今季を終えられれば、来季に向けたポジティブな積み上げにもつながる。
そして、選手個人の視点では記録を懸けた戦いにもなる。現在13得点と、新人最多得点記録タイとなっている武藤。一つでもゴールを挙げた瞬間に、リーグ新記録が達成される。「まだまだ彼は向上していく」(フィッカデンティ監督)。指揮官の期待を胸に、武藤が新潟ゴールに襲いかかる。(西川 結城)
■アルビレックス新潟
苦手な相手を破ることでチームの進化を証明せよ
新潟は、昨季からFC東京にリーグ戦3試合連続無得点での3連敗。FC東京の“アーバンスタイル”なフットボールに引き込まれ、チームの特長であるアグレシッブさが消えてしまっている。新潟はボールをつなぐスタイルを貫きながらも、機動力を重視した“人海戦術”のバトルに持ち込みたい。
FC東京撃破の旗手となるのは、指宿、ラファエル・シルバの野性味あふれる2トップだ。指宿が前線で起点を作り、ラファエルがその周囲を切り裂くことで攻撃を活性させる。失点数29でリーグ3位の堅守・FC東京からゴールを奪うには、大胆な仕掛けと決定力が必要だ。2トップが作ったスペースに、田中亜、山本、レオ・シルバがもぐり込めれば勝機は広がる。攻撃のアクセントとしてクロスを供給するのは、「ここで勝てれば良いアピールになる」と話す松原だ。武藤、森重らとともに日本代表に帯同した若きSBは、アジア杯メンバー入りを目指して高いモチベーションで臨む。
ラスト3試合は今季の審判が下される戦いとなる。上位進出を目論んでスタートを切ったが、現在は12位。J1残留は確実だが、結果はまったく満足できない。けが人が復帰し、ベストに近い攻撃陣となった今節。新潟は結果だけを求めて味スタへ乗り込む。(藺藤 心)