■横浜Fマリノス
昨季同様、ホーム最終戦に新潟を迎え撃つ
横浜FMはホーム最終戦で新潟を迎え撃つ。奇しくも優勝争いを演じた昨年と同じ状況だ。クラブに関わる人すべてに1年前、11月30日の記憶が蘇る。
日産スタジアムにはJ1リーグ戦史上最多入場者数となる62,632人の観客が詰めかけた。当時を思い返し、樋口監督は興奮気味に言葉を発した。
「スタンドが満員に埋まっていた。ウォーミングアップでグラウンドに出たときにスタンドから感じる期待感を、僕は一生忘れることはないと思う。あれが武者震いというのか、とにかく鳥肌が立った」
結果は0-2の完敗だった。その後、最終節でも川崎Fに敗れ、04年以来となるリーグタイトルに手が届かなかった。忘れられぬ悔しい記憶になったが、その一方で樋口監督は「糧にしなければいけない」とも話す。成功体験にならなかったとしても、無駄な経験ではない。経験を生かす場は後にやってくる。
樋口監督は今季限りで横浜FMの監督を退任する。勝負の世界は時に非情で、優勝争いや天皇杯タイトルは過去の話だ。しかし、だからこうも言う。
「厳しい世界だけど、監督という職業は面白い」
2014年11月29日、樋口靖洋は横浜FMの監督として日産スタジアムに立つ最後の日を迎える。(藤井 雅彦)
■アルビレックス新潟
新たなスタイルで再び日産スタジアムに乗り込む
昨季の第33節は横浜FMにとって苦い思い出になっているはずだ。この試合で敵地に乗り込んだ新潟は川又、鈴木の2ゴールで快勝し、横浜FMの優勝を阻止した。昨季とまったく同じ時期に日産スタジアムへ乗り込む新潟だが、チームはカウンターからポゼッションへとスタイルを一新。新たなスタイルで横浜FMと対峙する。
チーム状態はすこぶる良好だ。中断期間にけが人が復帰し、前線のメンバーがそろった前節のFC東京戦では3ゴールを挙げ、今季初の逆転勝利。ボールと人が動くムービングフットボールの完成形を披露した。指宿は「全体でイメージを共有できている。横浜FM戦でも新潟のスタイルを見せたい」と意気込む。
キーマンは、ボランチながらチーム得点王となっているレオ・シルバだ。6点中4点がFKによる得点で、本人は「感覚をつかんだ」と絶対的な自信をみせる。新潟は、レオ・シルバのFKという“伝家の宝刀”を懐に忍ばせてゲームへ臨む。
前節の試合後、クラブは柳下監督の続投を発表。今季、築き上げたスタイルは来季へとつながる。
「チームとしての戦いを突き詰めていく」(柳下監督)。この試合は、新潟スタイルを磨き上げる舞台だ。(藺藤 心)