ウォーミングアップ時に鳴り響いた、自分のコール。それを聞いた玉田は思わずユニフォームで顔を覆った。試合後にトラメガを持つと、今度はサポーターが号泣。それを見た玉田は「ほんと愛されてるなと…」と感謝の言葉を口にした。名古屋の選手として最後の豊スタ。この日の65分間を「完璧だったとは思わない」と振り返ったが、「自分が衰えた感覚はまったくない」とも胸を張った。
退団セレモニーでは、突然届いたという一通のレターの内容を読み上げた。「お疲れさま。君はマイベストプレーヤーだった。まだまだできるから頑張れ」。送り主は、ストイコビッチ前監督。2010年の初優勝を分かち合った妖精の言葉に「とても重みのある言葉でした。僕はサッカーが大好きです。この情熱が消えない限り、サッカーを続けたいです」と宣言した。惜別の泣き顔をしていたサポーター、「いまでもサッカーは一番うまい」と口をそろえる選手たち、そしてその左足を「ファンタスティック」と称したピクシー。玉田に魅せられた者がみな、その生き様と今後を心の底から応援している。 (村本 裕太)
玉田 圭司(たまだ・けいじ)
1980年4月11日生まれ。173cm/67kg。千葉県出身。入船中→習志野高→柏を経て06年、名古屋へ移籍。J1通算341出場96得点。アップ時の大きな玉田コールについて「あれはずるい、年々涙もろくなってさ」と笑った。