逆襲のG大阪。3連勝で浦和から首位を奪う
J1昇格即三冠。この偉業に向けたモチベーションは、日程によるハンデをモノともしなかった。「立ち上がりは非常に神戸が圧力を掛けてきて難しい15分間だった」(長谷川監督)。中2日で神戸を迎え撃ったG大阪は、開始直後の時間帯こそ神戸に主導権を握られたが、「モチベーションが相手とは違う」という遠藤の力強い言葉をピッチ上の選手たちが体現してみせた。
技巧派とかつては言われ続けてきた大阪の雄ではあるが、この日は遠藤や今野の両ボランチを中心に球際の激しさなどを前面に押し出しながら、すごみさえ感じる戦いぶりを披露。日程的に余裕があるはずの神戸を気迫で完全に上回った。試合の拮抗にピリオドを打ったのはやはり“神戸キラー宇佐美”だった。37分に自ら持ち込み豪快な一撃を叩き込むと、43分にはパトリックのゴールをお膳立て。天皇杯準決勝・清水戦(5○2)でもそれぞれ2得点を決めている強力2トップは再びアベックゴールを記録し、完全に試合の主導権をつかみとる。
今季公式戦で1分3敗と、関西勢のライバルに苦杯をなめ続けている神戸は、後半からペドロ・ジュニオールを投入し、巻き返しを図る。しかし、直後の49分には攻守の切り替えを徹底してきたチームの戦いぶりを象徴するかのように宇佐美が鋭いパスカットから自ら持ち込み、ダメ押し点を得る。
55分にかつての“ガンバキラー”枝村が投入された以降は、さすがにフィジカル的な疲れもあって神戸の反撃を許す。70分には小川に意地の一撃を許したもののGK東口を中心に、最終ラインが体を張り続けた。
「僕らは負けたらほぼ終わりだし、引き分けでも苦しくなる」という難しいミッションをほぼ終えかけた後半ロスタイム。ゴールネットを3度揺らした歓喜を味わっていた観客の一部が、鳥栖の劇的な同点弾を知り、スタジアムが一気にざわめく。
追う立場だった大阪の雄はホーム最終戦、ついに今季初の首位に浮上した。(下薗 昌記)