■アルビレックス新潟
身に付けたサッカーを体現せよ。もどかしさを払しょくする最終節
今季の成績をどう捉えるべきなのか。
昨季を7位で終えた新潟は今季、ACL出場圏を目標に掲げて柳下体制3年目のスタートを切った。シーズン序盤こそ上位に食らい付いていたが、中盤以降は失速。そのあとは白と黒をほぼ交互に並べながら中位を維持してきた。ポゼッション率を高めゲームを優位に進めつつも、決定機を外して逆にカウンターを受けて沈むケースも目立ち、内容と結果が伴わないことに、もどかしさが生じている。だが、今季ポゼッション型へと変貌を遂げたチームに力が付いてきていることは確か。この最終節・柏戦は、それをホーム・ビッグスワンで証明する必要がある。
シーズン終盤を迎えて、先発メンバーに変化が生じている。日本代表にも選出された松原が先発から外れ、右SBには2戦続けてルーキーの小泉を起用。今節も右に小泉、左に川口が入ることが濃厚だ。レオ・シルバ、小林のゲームメークからサイドへとボールが展開できれば、攻撃は活性化していく。
指揮官が求めるサッカーを遂行するには、チーム全体の意思統一が必要不可欠。田中亜は「チームとして同じイメージを描けるようになっているので、あとはそれをいかにゴールへとつなげるか」と最終節へ向かう。
クラブは第32節・FC東京戦(3○1)の翌日である11月23日、柳下監督の来季続投を発表。対する柏は5年半にわたり指揮を執ったネルシーニョ監督のラストゲームとなる。柏は指揮官の花道を飾りたいはずだが、来季への希望をサポーターへ届けるためにも新潟は負けるわけにはいかない。「最後は新潟らしいサッカーで、しっかりと勝って終わりたい」(柳下監督)。新潟にとって、今季最終節の結果は、来季への“シーズンチケット”の意味を持つ。(藺藤 心)
■柏レイソル
けが人続出も、まずは新潟に勝つ。鳥栖を越えて4位浮上へ
勝ち点57の5位・柏にとって、ACLへの出場権を懸けた最終節となる。3位の鹿島が敗れて柏が勝った場合、勝ち点は『60』で並ぶが、得失点差が『20』あるため、現実的に鹿島を越えるのは難しい。基本的には、G大阪が天皇杯を制覇すると信じ、同勝ち点で並び、得失点差1で一つ上に位置する鳥栖と入れ代わっての4位を狙う形になる。今節、鳥栖の対戦相手は鹿島。仮に柏が新潟に敗れても、鳥栖が鹿島に大敗すれば順位が入れ替わる可能性はある。だが、可能性をより大きくするためには、勝ち点3を取っておきたい。求められるのは7連勝だ。
今季最終節に向け万全の体制で臨みたいところだが、またもやけが人が続出。増嶋は治療を試みているが回復状況が思わしくなく、前節・清水戦(3○1)の先発メンバーでは、3日の段階で橋本、大谷、栗澤、キム・チャンスが別メニュー調整。おそらく大谷は大事を取ってというレベルだが、ほかの3選手は今節の出場がかなり厳しいと予想される。
しかし、シーズン終盤に来てアウェイでも勝てるようになったチームは、好調を持続。3試合連続で先発出場している太田は、前線の選手が得点を奪えていることについてこう語る。「(前線は)結講自由に動くが、最近はそういう動きも分かった上でのプレーができている。すごくやりやすい」。一方、守備面では、近藤や増嶋といった今季3バックの中央を務めてきた選手が離脱しても、代わりに出場機会を得た中谷が安定したパフォーマンスを発揮している。
満身創痍の状態で、時には厳しい試合内容もあったが、10月18日の第28節・鹿島戦(3○2)以降、6連勝。残るは最終節・新潟戦のみ。あと一つを乗り越え、ACLの舞台に立つ可能性をつかみ取りたい。(石原 遼一)