浦和の悪癖再び。先制するも、名古屋の2発に沈む
呆然と立ち尽くす者。ピッチに倒れ込む者。号泣する者。今季最後の埼スタのピッチには、悲しさや悔しさがあふれた。浦和は、優勝に手が届かなかった。
G大阪が引き分けた場合は勝ち、負けた場合は引き分け以上で浦和の優勝が決まる条件で迎えた最終節・名古屋戦。53,091人という今季3番目の観客の中でキックオフを迎えると、開始早々の2分、柏木のCKを槙野が合わせて浦和が幸先良く先制する。しかしその後はペトロヴィッチ監督が「慎重になり過ぎた」と話したように、ボールを支配しながらも浦和らしい攻撃を展開できない。むしろ前線からプレスを掛け、田口を中心に裏を突いてカウンターをしかける名古屋がボールポゼッション以外では優位に試合を進めた。
それでも名古屋のシュートはクロスバーやポストに3度も直撃した。鳴門での徳島vsG大阪は0-0のまま進む。流れは浦和にある。そう思った人も少なくないはずだ。後半は前半とは異なり浦和が高い位置でボールを回し、アタッキングサードに進入する回数が明らかに増えた。チャンスも迎えた。しかし、2点目が入らない。そして72分。名古屋のCKの流れから失点。矢野のヘディングシュートを西川が驚異的なレスポンスではじいたが、防ぎ切ることはできなかった。何としても勝利を求める浦和は前掛かりになるが、89分、鈴木のパスミスから再び失点した。
試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、浦和の夢は消えた。「手の中にあったモノが1回落ちちゃって、それでも残り10分くらいでまた戻って来そうだったのに」(柏木)。一度や二度ではなかった。自らつかみかけたモノを、また自らこぼしてしまった。2位という成績自体は誇るべきモノだ。ただ、これほど悔しく、悲しい成績もまたない。(菊地 正典)