フランスでのエリク・モンバエルツは、若手育成のスペシャリストとしての評価が高い。29歳で指導者に転向した元MFは、体育教師の資格を持ち、著作も三作を数えるなどサッカー指導に関する方法論の研究者としての認知度も高い。タレント発掘の手腕も買われ、2012年10月までの3年間はフランスU-21代表監督を任されていた。
U-21代表では、勝率こそ悪くはなかったが、GKロリスやFWラカゼットら、現A代表を構成する有能な選手たちがひしめいていたにもかかわらず、3大会連続(09、11、13年)でU-21欧州選手権出場を逃した。13年大会の予選では、プレーオフの最中に選手5人が夜遊びに出かけ、結果、第2戦に敗れて敗退という失態も犯して統率力に疑問符が付けられた。
しかし、それ以前に在籍したトゥールーズでは、3部リーグにいたチームをわずか2年でリーグ・アンに復帰させている。彼らが当時3部にいたのは、財政破綻による制裁のためで、その前年リーグ・アンを戦った主力が残っていたというアドバンテージはあった。それでもリーグ・ドゥ優勝を果たした02-03シーズンには年間最優秀監督にも選出された。
研究者タイプで、サッカーを理論で語る傾向が強い監督だ。戦術理解度の高い日本では、彼の指導法はむしろ母国よりもハマるかもしれない。(小川 由紀子)