昨年12月29日から1月2日まで、豪州でのアジア杯に臨む日本代表が合宿を行った。ひざを痛めている内田篤人の離脱、植田直通の追加招集というトピックはあったが、コンディション調整とともに、これまでと違う組み合わせでの練習などが精力的に行われた。
5日間の国内合宿。3日目に戦術を意識させたスリーラインでの練習
1月12日にパレスチナとの初戦を迎えるアジア杯に向け、日本代表は昨年12月29日から年をまたいで2日まで千葉で合宿を行い、その夕方に豪州へ向けて出発した。本番まで日があることもあり、国内合宿はそこまでハードなモノではなかったが、大きな声とジェスチャーを見せるハビエル・アギーレ監督、選手たちからは連覇に向けた意気込みが伝わってきた。
戦術を意識した練習が初めて入ったのは3日目の12月31日で、従来の[4-3-3]ではなく[4-4-2]に選手を配置してのトレーニングが行われた。アンカーを置く[4-3-3]と中盤をフラットにした[4-4-2]の違いは、ボール回しのフックになる選手がいない代わりに、二人のFWが常にターゲットとして構えていることだ。ディフェンスラインでワイドにつなぎながら、相手の守備のズレを狙って縦にボールを入れることで、スピーディーにチャンスを創出できる。
サイドでボールがもたついたときはアギーレ監督が選手の名前を大きく叫び、刺激を与える。逆に縦パスが中盤を経由して2トップに通った際は手を叩いて称賛した。パスをカットするディフェンス側にも意識を向けるアギーレ監督は、ボールを入れようとする側と阻もうとする側の攻防を横ではなく真後ろから見守っていた。途中、さらに縦パスの意識を付けさせるメニューを挟み、本格的な[4-4-2]の練習に移行。左右両側にゴールを置いた。これにより、パスの出し手も受け手もワイドを意識してボールをつなぎ、スキがあれば縦パスを2トップに通していった。この練習では豊田陽平と岡崎慎司のFWコンビ、昌子源の右SBなども試された。
その後、柴崎岳がインフルエンザにかかっていることが分かり、完治を待って豪州で合流することになった。1日にプレミアリーグの試合があった吉田麻也は、イングランドから22時間をかけて豪州で合流した。チームが豪州に到着した3日には練習がスタートしたが、豊田が移動中に発熱。インフルエンザの疑いもあるため、ほかの選手と別のフロアで静養することになった。ここから戦術面はもちろん、コンディションを上げていくことが大事だが、まずは離脱者なく初戦を迎えることを願うばかりだ。(河治 良幸)