Match 試合速報

AFCアジアカップ
1/12(月) 16:00 @ ニューカッスル

日本
4
3 前半 0
1 後半 0
試合終了
0
パレスチナ

Report マッチレポート

4-0の圧勝もクロスからの攻め不発 中盤の課題も露呈した日本代表

2015/1/12 17:56

 アジア杯2015(オーストラリア)連覇のかかる日本代表にとって、12日の初戦・パレスチナ戦(ニューカッスル)は非常に重要なゲーム。12月29日から千葉での国内合宿、セスノックでの事前合宿、ニューカッスルでの直前合宿と2週間の調整期間を経て、大舞台に備えてきた。昨年9月から本格的に指揮を執り始めたハビエル・アギーレ監督にとっても、今大会は初のタイトルマッチ。スペイン時代の八百長問題の渦中にいるだけに、不穏な空気を再燃させないためにも内容ある勝利がほしかった。この日のニューカッスルは雨が降ったり止んだりの気象条件。風が非常に強かったものの気温22度と、猛暑を懸念していた選手たちにとっては比較的恵まれた環境下でのゲームとなった。

 注目の日本のスタメンは予想通りの陣容だった。GK川島永嗣(スタンダール・リエージュ)、DF(右から)酒井高徳(シュツットガルト)、吉田麻也(サウサンプトン)、森重真人(FC東京)、長友佑都(インテル)、アンカーに長谷部誠(フランクフルト)、右インサイドハーフ・遠藤保仁(G大阪)、左インサイドハーフ・香川真司(ドルトムント)、右FWに本田圭佑(ミラン)、左FWに乾貴士(フランクフルト)、トップに岡崎慎司(マインツ)の[4-3-3]システムだ。対するパレスチナ。やはり警戒すべきはスウェーデン出身の長身FWマフムード・ダダ(ニュヒェーピングス)。彼を起点としたカウンターには注意を払う必要があった。

 格上の日本が主導権を握ると見られたこの試合。開始1分も経たないうちに、長友→岡崎と渡って、DFの裏に飛び出した本田が抜け出し決定的シュートを放つ。これは惜しくもサイドネットに飛んだものの、日本攻撃陣の勢いを感じさせた。4日のセスノックでのオークランドシティーとの練習試合では香川が開始早々のビッグチャンスを逃した後、重苦しいムードに包まれたが、この日の彼らは同じ轍は踏まなかった。迎えた8分、左サイドに開いた乾の横パスを受けた遠藤が余裕を持って右足ミドルをゴールに流し込み、早々と1点をリードすることに成功した。

 大きな国際大会は初戦の先制点が極めて重要だ。このゴールが入ったことで、日本の選手たちは完全に落ち着き、より冷静にゲームを運ぶようになる。とりわけ左サイドの長友と乾の連携はスムーズで、効果的な攻めをたびたび繰り出す。25分の2点目の場面も彼らの絡みからだった。森重のフィードに抜け出した長友がマイナスのボールを折り返し、乾が落として、香川がフリーで走りこみシュート。これを岡崎が頭でコースを変え、得点につなげたのだ。日本らしいコンビネーションからの得点で、選手たちも大いに手ごたえを感じたことだろう。

 そして前半42分にはペナルティエリア内で香川が相手のファウルを受け、PKをゲット。これを本田が冷静に左足で蹴りこみ、前半だけで3ゴール。ボール支配率も68%に達し、一方的に日本が攻め込む形で前半が終了した。

 この時点で早くも日本の大会勝利が見えつつあったが、選手たちが気を抜くはずはなかった。アギーレ監督は後半頭に乾と清武弘嗣(ハノーファー)を交代。そのまま清武を左FWに置いて残り45分間の戦いに挑んだ。後半立ち上がりの4分には、遠藤の左CKを香川が鋭く折り返し、中央で吉田が打点の高いヘッドで合わせて4点目転がり込む。この時間帯までは何点入るか分からないくらい日本の得点ムードが色濃く漂っていた。

 このダメ押し点を受けて、アギーレ監督も安堵感を覚えたのだろう。後半13分には、中盤で完全にゲームを掌握していた遠藤に代えて武藤嘉紀(FC東京)を投入。武藤が左FWに入り、清武がインサイドハーフに移動して香川と並ぶ形になった。アギーレ体制が発足してから香川と清武のコンビで戦うのは初めて。彼らがどこまで機能するかが気になるところだったが、彼らでは遠藤のように長短のパスで相手を揺さぶることができない。徐々に日本の攻めが単調になり、不用意なボールの失い方からカウンターを食らうようになる。武藤や清武はゴールに対して貪欲な姿勢を見せるが、どうしても得点機につながらない。前線の岡崎や本田が孤立する場面も多くなり、連動性の高い日本の戦いぶりが失われてしまった。後半28分にパレスチナのDFマハジナが2枚目の警告で退場して以降は、さらに相手にゴール前を固められ、ゴールの迫力が低下した。

 そこでアギーレ監督は残り10分少々というところで岡崎と豊田陽平(鳥栖)を交代。彼の高さを有効活用してもう1点を奪いに行った。ここまで2週間の準備期間にはクロスからの得点パターンを確立しようと練習を繰り返してきただけに、その努力を結実させたかったが、いいタイミングで豊田にボールが入らない。香川と清武の崩しも不発で、武藤も崩しのアイディアが見られなかった。後半は中盤の距離感のバラつき、外からの攻撃バリエーションの乏しさなど消化不良感が色濃く残ったが、最終的に4-0でタイムアップの笛。初戦勝利というノルマはキッチリと果たし、日本は2連覇へ好スタートを切った。

EG 番記者取材速報

League リーグ・大会