補強ポイント1 監督が志向するサッカーに適した人材の確保
補強ポイント2 過密日程に耐え得るだけの質と量の強化
新体制もスタイルの浸透に不安なし
あくまでも現段階での見方になるが、柏の補強は新体制の志向を色濃く反映させたモノになった。加入した6名の選手のうち5名が下部組織出身者であり、大津祐樹も元々は柏でプレーしていた選手である。吉田達磨監督を据えた目的の“トップチームと下部組織の融合”ということを考えれば、それを補強の上でもはっきりと示したと言える。
以前からJリーグの中でも多かった下部組織出身者の数は15人まで増加した。今後、シーズンのスタートまでに割合は変動するにしても、2種登録の選手を含めれば全体の過半数を占めると思われる。新たな監督になったとはいえ、いまのところはダイレクター時代かアカデミーの指導者時代に接点を持ったことのある選手ばかりで構成されており、体制が変わってもそれほど戸惑いを感じることなくスタートを切れるはずである。
しかし、プレーオフを突破してACLへ出場すると仮定した場合、またネルシーニョ監督体制と同じくらいの成績を目指すならば、現状の補強ではまだ物足りない。ドゥドゥの抜けた穴は、別の新外国籍選手で埋めるとしても、橋本和、高山薫、渡部博文とJ1で“計算の立つ”選手が移籍。その流出を補いつつ、過密日程の中でも問題ないと言えるほどの人数の補強には至っていない。現状では、新加入の選手の多くがJ1での実績に乏しく、大きな期待を寄せるのは難しいだろう。
昨年末には、「(ACLで)ベスト4に行ったときよりも日程は厳しい。人数も増やさなければいけないと考えている」とある関係者は語っており、これから新外国籍選手だけでなく、さらなる補強の発表があると思われる。逆になければ、新シーズンは相当に厳しくなると覚悟しなければならないだろう。新体制への舵を切った柏が、15年にどのような結果を残すことができるのか。教え子を集める方法は、吉田監督にとってスタイルの浸透面などでメリットもあるが、成果を得るためには異なる血も必要である。
POINT 過密日程を考慮して、全体的により厚みが必要
懸念されるポイントして、人数の面でまず不安があるのはGKだ。中村航輔が福岡へ期限付き移籍をしたため、現状は3人。けが人が出た場合を考えても、もう一人は獲得しておきたいポジションである。また、ACLで戦うと考えれば過密日程を考慮して、そのほかのポジションにも、全体的により厚みをもたせたい。
特に不安があるのがFWとSBだ。ある程度の実績を持っている選手を獲得しておきたいところである。(石原 遼一)