Feature 特集

[松本]築き上げてきた不変のスタイルで、J1の舞台に初挑戦/補強特集

2015/1/16 17:12

12年のJ2昇格から怒涛の勢いでJ1昇格を決めた松本。J1でも旋風を巻き起こせるか



補強ポイント1 “J1仕様”へ、花よりも実を取る
補強ポイント2 選手層の全体的な底上げに成功

チームコンセプトに合った補強を実行

 J1元年を迎えるにあたり、ここまで12名の新加入選手が発表された。以前より「力はあるが出場機会に恵まれていない選手を獲得したい」(反町康治監督)、「有名無名を問わずチームのコンセプトに合うかどうか」(南省吾テクニカルダイレクター)と補強方針は明確だった。口さがない好事家たちからは「J2連合軍」などとネット上で揶揄されているが、他チームにマネーゲームを挑むのは現状では難しいのが事実。J1経験のある“計算できる”選手が少なく未知数の部分が大きいのも事実だが、選手層の全体的な底上げには成功。十分に合格点を付けられる。

 舞台は変われども、チームが築き上げてきたスタイルは不変だ。J2の他チームに所属していた選手を多く招き入れたということは、松本がどのようなサッカーをするのかライバルとして見てきて理解している選手が多いということでもある。事実、東京Vから期限付き移籍で加入した前田直輝は「(松本は)僕に足りないモノを持っているチーム」と意気込みを語っている。その意味で花よりも実を取った補強と言えるだろう。特に激戦区と化したのは攻撃陣だ。昨季チーム得点王の船山貴之が抜けたことは痛手だが、オビナ、池元友樹、石原崇兆、荒田智之、阿部吉朗、前田と一芸を持つアタッカーを招き入れた。それぞれ複数のポジションでの起用が見込める点も好材料で、戦術の幅が広がることは間違いない。

 犬飼智也と多々良敦斗が抜けたことで手薄となった守備陣も、坂井達弥(鳥栖)を期限付き移籍で獲得したことで体制は整いつつある。「左利きのCBはそれだけでも希少」(反町監督)と日本代表招集前の昨季途中から獲得に動いたが、ヨ・ソンヘの移籍などで流れてしまった経緯のある“2年越しの恋人”。日本代表への選出で一気に知名度を上げたとは言え、鳥栖での昨季リーグ戦出場は9試合にとどまっており、勝負の年となる新シーズンは新天地で大きな決意を持って挑むこととなった。酒井隆介の加入も決まり、新シーズンの陣容がほぼ固まってきた。

POINT 「違う国」で、不測の事態に対応できる準備

 質量ともに昨季から厚みを増しているが、やはり「J1とJ2は違う国のリーグ(のよう)」と指揮官も語るように、各選手がJ1でどこまで真価を発揮できるかは未知数だ。現段階でJ1経験がもっとも豊富な田中隼磨はひざの回復次第では開幕に間に合わないことも考えられ、序盤でつまずくとそのまま立ち直れない可能性もある。けが人など不測の事態も想定されるだけに、まだ余っている外国籍枠の有効活用など常にスムーズに動ける準備を整えたい。(多岐 太宿)

EG 番記者取材速報

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