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AFCアジアカップ
1/16(金) 18:00 @ ブリスベン

イラク
0
0 前半 1
0 後半 0
試合終了
1
日本

Report マッチレポート

多彩な崩しで圧倒するも本田のPK1点のみ。決定力不足を露呈した日本代表

2015/1/16 21:49

 2015年アジア杯(オーストラリア)で連覇を目指している日本代表にとって、16日の第2戦・イラク戦(ブリスベン)は今大会の行方を占う大一番。12日の初戦・パレスチナ戦(ニューカッスル)は4−0で勝利したものの、先制点を挙げた遠藤保仁(G大阪)が下がった後半途中からペースダウンが著しかっただけに、今回は90分通して前進を見せ、確実に勝ち点3を奪いたかった。

 この日のブリスベンは日中から真夏の太陽がギラギラと照り付け、非常に湿度も高かった。19時キックオフの試合とはいえ、この気象条件は相当に過酷だ。その影響を極力少なくするためにも、日本選手たちは賢く試合を運ぶ必要があった。今回もスタメンは初戦と全く同じ。GK川島永嗣(スタンダール・リエージュ)、DF(右から)酒井高徳(シュツットガルト)、吉田麻也(サウザンプトン)、森重真人(FC東京)、長友佑都(インテル)、アンカーに長谷部誠(フランクフルト)、右インサイドハーフ・遠藤保仁(G大阪)、左インサイドハーフ・香川真司(ドルトムント)、右FWに本田圭佑(ミラン)、左FWに乾貴士(フランクフルト)、トップに岡崎慎司(マインツ)の[4-3-3]システム。この試合で代表キャップ数150試合の節目を迎えた遠藤には大きな期待が寄せられた。一方のイラクは[4-2-3-1]。やはり注目は2007年アジア杯(東南アジア4カ国共催)MVPのユーニス・マフムード(アル・アハリ)。彼以外にも若くフレッシュな選手が揃うだけに、日本として細心の注意を払う必要があった。

 個の力の高い相手との対戦ということで、日本がどんな入りを見せるかが注目されたこの試合。開始早々から日本がボールを支配し、相手陣内に攻め込んだ。最初の決定機は11分。右サイドで酒井高徳→本田と縦パスが通り、本田が中に持ち込んだスキにゴール前へ飛び出した香川にラストパスが通り、香川はフリーでシュート。これは完全に1点かと思われたが、ボールは惜しくも枠を外してしまう。このワンプレーでアギーレ体制いまだ無得点の香川にはまたもプレッシャーがかかることになった。

 それでも日本は攻め続け、長友のクロスを本田がファーサイドで頭で合わせた17分の決定機、乾のヒールパスに反応した岡崎が角度のないところを突破してDFに倒された20分のチャンスなど、果敢にゴールに向かう。その姿勢が結実したのが23分の本田の先制点だった。遠藤からペナルティエリア内を抜け出した乾にパスが通り、彼の折り返しに香川が反応。これはまたしてもGKに弾かれたが、こぼれ球を拾った本田がDFに倒されてPKをゲット。これを自ら決めて、ようやく日本は喉から手が出るほど欲しかったゴールを手に入れた。本来であれば、香川が決めるべき場面ではあったが、彼は本田に救われた格好となった。

 この先制点を皮切りに日本はさらに畳みかけたかったが、猛暑の影響がじわじわと出始め、30分を過ぎると停滞感が色濃くなる。その状況をイラクは待っていたのか、思い切って勝負する場面が増えた。特に乾のサイドでFKを奪われるケースが目立ち、日本は再三のリスタートのピンチにさらされた。43分にセットプレーの流れから、岡崎がアムジャド・カラフ(7番)に振り切られ、中央にいたマフムードにラストパスが合ったが、シュートが弱く、日本が助けられる形になった。前半は何とか1−0で折り返したが、前半のラスト15分の落ち方を見ると、後半早いうちに勝負を決めないと苦境に陥る可能性が高かった。

 後半も同じメンバーでスタート。開始早々の2分には、自分のパスの跳ね返りを拾った本田が右足シュート。これがクロスバーを直撃する決定機が生まれる。本田にしても、香川にしても、どうもフィニッシュの精度を欠いてしまう。そこは今大会を戦う上で克服しなければならない課題と言っていい。

 そういうビッグチャンスを逃すと、流れが相手に傾くのがサッカーだ。案の定、猛攻をしかけてきたイラクに次々とカウンターを繰り出され、後半開始15分間はチーム全体がズルズルと下がってしまった。

 さすがにハビエル・アギーレ監督もリズムを変えなければならないと実感したはず。後半19分には乾と遠藤に代えて清武弘嗣(ハノーファー)と今野泰幸(G大阪)を投入。中盤のバランスの修正を図った。この直後には岡崎→香川→長友とつながり、右サイドを上がった本田に完全フリーでパスが通った。今度こそ決まるだろうと誰もが思った得点機だったが、本田は右ポストにシュートを当ててしまう。3度の決定機を逃したエースはさすがに悔しさを隠し切れなかった。

 その後、イラクも疲労から間延びし、日本は自由自在にスペースを使えるようになる。28分には香川がGKと1対1になり、31分にもゴール前で清武がフリーの絶好機を迎えるが、どうしても2点目が奪えない。深刻な決定力不足は誰の目にも明らかだった。

 結局、守備陣の頑張りもあって、試合はこのまま1-0で終了。日本は2連勝で1次リーグ突破に前進。それ自体は前向きに捉えていいが、内容面では不完全燃焼感がやはり強い。本田のコンディションの悪さ、酒井高徳のミスの多さ、香川のシュート精度など、今後に向けて不安な要素も少なからずある。それをいかに次戦までに修正していくのか。とにかく短時間でしっかりとリカバリーをして、できる限りの課題改善を図ってほしい。(元川悦子)

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