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豪州の地で成し遂げた偉業。進化を止めない背番号7/遠藤保仁特集

2015/1/19 15:32



チームメートも祝福。「この数字はすごい」(本田圭佑)

 通算A代表キャップ数150。あの元西ドイツ代表の名DF、ローター・マテウスに肩を並べた。

「マテウスと並んだ?いや、比べたらマテウスに失礼なので(笑)」。こんなときでも、遠藤保仁は脱力系だ。

 試合前日の会見でも、茶目っ気たっぷりにこう話していた。「明日、試合に出られるか分からないので。出られたらうれしいですね」。このときばかりは、八百長問題を追求され険しい表情をしていたハビエル・アギーレ監督も笑っていた。すぐに遠藤の耳元に寄り、そっと何か一言。すでに厚い信頼を寄せていることが分かるワンシーンだった。

 周囲の選手も、遠藤の偉業達成を心底喜んでいる。吉田麻也は試合後、宿舎に戻って選手、スタッフ全員で遠藤を囲んで撮影した記念写真をSNSに投稿し、ファンに喜びを伝えた。

 また本田圭佑は、外国人メディアに遠藤について質問され、英語でこう話した。

「アメイジング。この数字はすごい。どうやったら達成できるか、彼に聞きたいぐらい。彼は多くの日本人に信頼と希望、ポジティブなモノを与えてきた。もちろん次のW杯でプレーする可能性はある。彼はハイパフォーマンスを保っていけると思う。僕たちはいい切磋琢磨ができている」

キリンチャレンジカップ2002年11月20日 日本0-2アルゼンチン 67分に小笠原満男に代わって初出場。このとき監督代行を務めていたのは山本昌邦氏



 遠藤は、サッカー界ではかの有名な“黄金世代”。小野伸二、高原直泰、稲本潤一、中田浩二、小笠原満男…、挙げればキリがないほど好選手がそろっている中で、多くの選手が早熟だったのに対して遠藤は遅咲きだった。ただ、結局代表の一線で誰よりも長くプレーしてきたのは彼だった。

 マテウスに恐縮していた遠藤だったが、その後にこう続けた。

「ただ、これだけ積み重ねてこれたのは自分でも誇りに思う。自分の中で、自慢できることがまた一つできたかな。でも現役中は自慢しない。現役終わってからしたい(笑)」

 吉田が投稿した写真には、アギーレ監督を含む全員が満面の笑顔で写っていた。暗いニュースに覆われる中で、周囲を明るくさせた偉業。遠藤保仁。豪州の地で、その存在の大きさを再認識させた。(西川 結城)

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