始動日、新監督はすぐに“らしさ”を覗かせた。スタートからボールを使って練習を行い、11人での動き方など戦術的なメニューまで取り入れた。ネルシーニョ体制とは違う。このスタイルに慣れたアカデミー出身の選手たちは、「懐かしい」と話す一方、初めて吉田監督のサッカーに触れる選手たちは少し驚いた様子を見せた。なお、U-18からそのまま昇格した中山と大島だけは、「変わらない」と話す。現状は、「一歩動くだけでも相手がズレる。それで、また誰かが入ってくるとか、そういう一歩を大事にしようというような意識付け」の段階だと栗澤。その中で、「全員が同じ意識で(ゴールを念頭に)動くというのがある。それが合ったときは、おもしろいサッカーになるんじゃないか」と手ごたえを明かした。
柏は吉田体制で“トップチームとアカデミーの融合”を目指す。27人中15人がアカデミー出身者で占められるとはいえ、「育成型クラブを目指すわけではない」(寺坂和之GM)。寺坂GMがこれまで強調してきたのは、柏の育成チームでプレーする子供たちへの責任だ。そのためにきちんとしたコーチを付け、真剣に取り組んできた結果、多くのプロ選手を輩出することができた。そうなった以上は、クラブ全体で統一されたサッカーを築くほうが効率的だ。
アカデミー出身者が増えたのは、結果であり目的ではない。今後も必要があると考えれば補強も辞さないと言い、そうなれば選手構成のバランスも変化するだろう。
以前、寺坂GMはこう言った。「これからがスタートだと思っている」と。