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AFCアジアカップ
1/20(火) 18:00 @ メルボルン

日本
2
1 前半 0
1 後半 0
試合終了
0
ヨルダン

Report マッチレポート

[日本代表]本田と香川。両エースのゴールでヨルダンを2−0で撃破。1位通過で準々決勝へ

2015/1/20 22:00

 12日の初戦・パレスチナ戦(ニューカッスル)、16日の第2戦・イラク戦(ブリスベン)で連勝し、勝ち点6を稼いでいた日本代表。しかし、2015年アジアカップ(オーストラリア)D組は混沌としており、2試合終了時点で2位のイラクがパレスチナに大量点を取って勝ち、日本がヨルダンに敗れれば、イラクが1位、ヨルダンが2位、日本が3位となりグループ敗退を余儀なくされる可能性もゼロではない状況だ。

「危機感はありますからイラク戦同様、しっかり集中して立ち上がりから入っていきたい」と本田圭佑(ミラン)も強調していたが、いい入りを見せることが準々決勝進出への近道。今回こそ、前半のうちに勝負を決めるくらいの試合運びを見せたいところだ。

 この日のメルボルンは、日本代表が移動してきた18日とは打って変わって暑くなり、日中は30度を超えた。夜になっても気温が29度台と、選手たちには少し暑すぎるくらいだったかもしれない。連戦による疲労蓄積は懸念されるが、強いメンタリティを持って、90分間走り切る必要があった。

 今回もスタメンは過去2戦と全く同じ。GK川島永嗣(リエージュ)、DF(右から)酒井高徳(シュツットガルト)、吉田麻也(サウサンプトン)、森重真人(FC東京)、長友佑都(インテル)、アンカーに長谷部誠(フランクフルト)、右インサイドハーフ・遠藤保仁(G大阪)、左インサイドハーフ・香川真司(ドルトムント)、右FWに本田、左FWに乾貴士(フランクフルト)、トップに岡崎慎司(マインツ)の4−3−3だ。今後の超過密日程を考えるとここで選手を入れ替えたかったが、グループ突破が決まっていない現状を踏まえると、ハビエル・アギーレ監督もやむを得ないと考えたのだろう。歴代キャプテン最多キャップ数の新記録を樹立した長谷部の統率力でチームを引き締めてほしかった。対するヨルダンは4−3−1−2。パレスチナ戦で大量4ゴールを奪ったFWアル・ダルドゥール(20番)の力強い動きには警戒を払う必要があった。

 試合は立ち上がりから一方的な日本ペース。開始10分に遠藤からのタテパスに香川が反応し、右サイドのゴールラインぎりぎりのところから折り返したクロスに乾が飛び込んでゴール。早くも先制点かと思われたが、香川がラインを割ったという判定で幻の得点になってしまう。それでも連動した攻撃が早い時間帯に出て、選手たちはリズムをつかんだことだろう。

 その後もFKの流れから吉田→森重とつながってシュートに持ちこんだ15分の決定機、本田のFKが直接GKに飛んだ17分のチャンスなどゴールの予感が色濃く漂う。度重なるトライがようやく結実したのが24分だった。ペナルティエリア左付近で長谷部が乾へスルーパス。さらに前線を抜け出した岡崎へとラストパスが通り、左足でシュート。これをGKが弾いたこぼれ球に本田が詰めて右足ゴール。エースの3試合連続得点で日本は待望の先制点を手に入れる。イラク戦で物議を醸した敬礼ポーズを、本田と岡崎はこの日も臆することなく披露した。

 この1点でさらに攻撃に弾みがついた日本2重3重の厚みのある得点パターンを見せる。乾と香川のパス交換から岡崎が抜け出した37分の決定機はまさに絵に描いたような崩しだった。が、惜しくも追加点を奪えないまま前半を折り返した。

 前半はシュートゼロに終わったヨルダンとしては、準々決勝進出のために何としても1点をもぎ取らないといけない。後半はより前がかりになると見られた。案の定、イングランド人のレイモンド・ウィルキンス監督は後半頭からアブダラー・ディーブ(14番)とユーセフ・モハメド(23番)を下げ、ハイエル(10番)とアブ・ダウラー(16番)を2枚代え。強引に流れを引き寄せようとした。

 そんな相手に日本はメンバーを変えずに確実に応戦する。が、乾が開始早々にイエローを受けると、アギーレ監督は後半6分に清武弘嗣(ハノーファー)を投入。いち早く手を打つ。これで攻撃のダイナミズムが一段と出ればよかったのだが、長友の相次ぐオーバーラップからの崩しがなかなか得点に結びつかない。16分の遠藤の右FKから吉田がフリーでヘッドを放ったシーンも枠の外。今回もまた日本は決定力を欠いた。

 決めきれない状況が続くと、ヨルダンも息を吹き返してくる。後半はアブ・ダウラーの右サイドの突破からのクロスを何回か入れられ、ゴール前で危険な状況が起きるケースが少なくなかった。最たる例が15分にアル・ダルドゥールとアルサイフィー(8番)が交錯したシーン。間一髪で防いだが、クロスからの攻めはやはり要注意だった。

 ヨルダンは後半29分、2年前の最終予選で先制弾を叩きだしているバニアテヤ(13番)を送り込み、さらに前線の厚みを加えてきた。が、日本も貪欲に追加点を狙う。後半34分には左すね打撲の岡崎を下げて武藤嘉紀(FC東京)を起用。彼をトップに置いて攻めの活性化を図った。

 その武藤が値千金の仕事をしたのは、出場からわずか3分後。清武のタテパスに反応し、左サイドを抜け出した武藤は、精度の高いマイナスのクロスを中央に送った。そこに飛び込んだのが背番号10をつける香川。彼の右足シュートはGK正面に飛んだが、そのままネットを突き刺し、とうとう代表戦9試合ぶりの一発を叩き出した。この1点には指揮官も満面の笑みを浮かべて大喜びした。

 完全に勝利を確信したアギーレ監督は残り5分を切ったところで遠藤に代えて柴崎岳(鹿島)を送り出す余裕を見せる。柴崎にとってもようやくアジアカップの舞台に立つことができ、大きな一歩を踏み出したと言っていいだろう。

 結局、試合は2−0でタイムアップの笛。両エースにゴールが生まれ、守備陣も3試合完封と終わってみれば危なげない戦い方で勝ち点を9に積み上げた。ただ、3戦目まで固定メンバーで戦った代償が23日の準々決勝・UAE戦でどう出るか。そこは大いに気になるところだ。とにかく選手たちには疲労回復に努めてほしい。(元川悦子)

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