
流通経済大から群馬に加入したルーキーの江坂(26番)の突破に詰める中村(左)と中澤
横浜FM、上々な内容を見せた群馬の前に沈黙
横浜FM0ー0群馬
宮崎キャンプで行う練習試合の内容が冴えないのは、いまに始まったことではない。フィジカルトレーニングにたっぷりと時間を割いたあとのゲームで、選手は試合前から疲労困憊の状態になっている。そういった前例を考えれば中村の「今年はまだ動けているほうだよ」という言葉も頷けるかもしれない。
加えて群馬は前線からのプレッシャーが速く、チーム全体でアグレッシブなサッカーを展開していた。個々のスキルやゴール前でのフィニッシュワークに難があるため30分×3本のゲームはスコアレスドローに終わったが、群馬の内容は悪くなかった。
それにしても、である。勝敗とは関係なく、横浜FMの戦いぶりが昨季からまったく変わっていないのは大問題だ。テンポのないボール回しで、ゴールどころかシュート数も少なく、1本目はわずか2本に終わった。
顔ぶれを見るとおなじみの選手がこれまでどおり[4-2-3-1]の配置で並ぶ。2列目に佐藤が入ったのは齋藤が離脱しているため。試行錯誤している1トップの人選を除き、驚きも抜擢もない11人である。監督が代わっただけでチームの性質は変わらない。
もっともエリク・モンバエルツ監督はこの日の先発メンバーを主力組とは考えていない。「まだレギュラーを決めるのは早過ぎる。いまはそういったことはまったく考えておらず、全員が同じラインにいる」と話す。しかしながら昨季までの主力メンバーがこれだけ並ぶのは、もちろん偶然ではないだろう。
選手が代わらず、新戦術を用いていないのだから、サッカーが変わらないのは自明の理だ。トリコロールの新たな歩みは道半ばとはいえ、ここへきて期待よりも不安が大きいのは偽らざる真実である。(藤井 雅彦)