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[川崎F]FW 9 杉本健勇 チームの中で生きるために

2015/2/13 15:56

今季加入の杉本(左)。練習試合では、厳しい声がチームメートから飛んで来た



“良くなった”と思える11日の名古屋戦はもちろん、9日の札幌戦も杉本の働きはそう悪いようには見えなかった。ただし、古参選手たちの杉本への言葉は厳しい。

 例えば大久保は札幌戦での杉本のパフォーマンスについて「俺の子供でもできる」と痛烈なダメ出しをする。同様、中村の意見も辛辣だ。まだプレー中に連続性が切れることがあるとし、「細かいことを挙げたらキリがない。やっぱりもっと前の選手の一角として存在感を出してほしい」と述べる。ただ、彼ら二人に共通するのは、杉本の能力を認めた上での発言だという点だ。

 大久保は言う。「そう言われて悩むこともあるだろうけど、できるから」。中村も、「相手からしたらあの高さとリーチは怖い。それを俺はもっと有効活用したい」とエールを送る。

 名古屋戦の後半、大久保は頻繁に中盤にまでポジションを下げ、ボールに絡んで中村との連係で試合を作り始めた。63分の車屋のゴールは、大久保と中村のパス交換から中村が入れたクロスを車屋が合わせたモノ。大久保は「あそこで誰かが受けないとダメだから。(杉本)健勇がまだそこまでできないから」と話し、Jリーグではそのプレーを杉本に託したいのだと説明する。つまり、「こうやってやるんだ、ということを見せていた」(大久保)のだ。

 試合中、さまざまなところから指示の声を掛けられていた杉本自身は「練習でやっていても分からない部分はあるし、実戦でチャレンジしないと見えないところはある。今日(札幌戦)はしっかりそこを確かめられたというのは良かった」と前を向く。ただし流動性については、答えをはぐらかした。自身、「できた」と胸を張れる水準にはまだ達していないのだろう。

 そうやって自己分析できていれば、伸びシロはある。難しさはあるにせよ、川崎Fのサッカーを吸収すれば、大きな武器になるのは間違いない。

EG 番記者取材速報

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