
1本のシュートで1ゴール。中村は柴崎の浮き球のスルーパスを呼び込み、ダイレクトできれいなゴールを奪った
若手を大胆起用し、試合経験を積ませた鹿島
25日に控えるACL初戦(ウェスタン・シドニー戦)までの最後の対外試合をどう意味付けるのか。トニーニョ・セレーゾ監督は、これまでのチームの若返りをさらに推し進めるように若手を大胆に起用して見せた。高卒ルーキーの久保田だけでなく、期限付き移籍で1年半チームを離れていた鈴木隆も先発で起用。平均年齢約23.7歳という若い18人をそろえ、「もう少し交代枠があれば。こういったゲームの大事さを若手が感じることで、大きく成長してくれる」と、さらに若手を使う意向があったことも示していた。25日への調整よりも、試合経験を優先させた。
そう考えると、前半の不出来も織り込み済みだったのかもしれない。ボールを持って相手陣内でプレーする時間は長かったが、セレーゾ監督が求めてきたダイナミックさを欠く。右サイドからの小さな崩しが多く、持ち味であるサイドチェンジは影をひそめた。前半のシュート数はわずかに4本。38分に相手のオウンゴールで先制したもののチャンスは少なかった。
後半からは、選手たちが意識を変えて臨む。高崎が前線で次々とボールを収めると、2列目以下の選手たちが素早くフォローに入った。「前半は、自分も含めてボールを持ち過ぎた」と振り返った中村を中心に、攻撃にスピード感が戻る。
そこで違いを見せたのが柴崎。止めて蹴る、止めて蹴るというリズムが続いた中、ダイレクトでのパスを中村へ。裏に抜け出した中村に水戸のDFが対応できず追加点が生まれた。1点を返された直後の88分にも、CKから高崎のヘディングシュートをアシスト。3-1としてチームを勝利に導いた。
「70%から80%の土台作りはできている」と自信を見せるセレーゾ監督。いずれもJ2相手ながら無傷のプレシーズンマッチ3連勝でACLへ向かう。(田中 滋)