■ガンバ大阪
ベストメンバーで七冠への第一歩を踏み出す
ACLの初戦でまさかの黒星を喫したG大阪。攻守両面で低調な滑り出しを切ったG大阪にとって、宿敵・浦和との富士ゼロックス・スーパーカップは、うってつけの仕切り直しとなる一戦だ。ゼロックス杯のわずか3日後には、これ以上のつまずきが許されないACLの敵地、城南FC戦を控える。ただ、長谷川監督は10分あまりの囲み取材でゼロックス杯について「ベストメンバー」という言葉を4回繰り返した。昨季、国内の全タイトルを独占した大阪の雄の基本姿勢は「獲れるタイトルは全部目指す」(宇佐美)。Jリーグの前哨戦となるゼロックス杯は今季最初のタイトル戦である。「次のACLの試合も負けられないが、そこに向かうためにも良いはずみをゼロックスでつけたい」(宇佐美)。過密日程のデメリットよりも、タイトルを勝ち獲ることでもたらされるメリットのほうが明らかに大きい。ましてや相手は昨季もリーグ戦で激しい優勝争いを繰り広げた宿敵・浦和である。遠藤も言う。「相手はリーグ戦で優勝争いに関わって来るようなチーム。対戦できるのはうれしい」。
もっとも、浦和との一戦は単にACLの敗戦からメンタル的に立ち直るためだけの戦いではない。広州富力戦では今野不在の影響が重くチームにのし掛かったが、背番号15が復帰するまでの「ベストメンバー」探しはチームの急務である。遠藤のパートナーには06年以降、阿吽の呼吸を見せる明神が起用され、低調だった2列目にもテコ入れを図ることになる。
ACL敗戦からの立ち直りを懸けた両者の激突を指揮官はこう見通す。「お互いはずみをつけたいと思ってプレーするだろうし、激しい試合になる」。
三冠王者は本気で今季初戴冠を目指しにいく。(下薗 昌記)
■浦和レッズ
チーム状況を考えても負けられない
今季最初のタイトル獲得へ。06年以来、3度目の出場となる浦和の相手はまたしてもG大阪だ。
G大阪はかつてのライバルであり、浦和が富士ゼロックス・スーパーカップに出場した06年、07年はいずれもG大阪が相手だった。その後、この二強の時代はそう長く続かなかったが、昨季は再びリーグ戦で最後まで優勝争いを演じた。今季はともにACLにも出場しており、リーグ戦はもとより日本サッカー界の主役になるだろう両者だ。
通常、ゼロックス杯はリーグ王者と天皇杯王者が対戦するが、浦和は昨季ノンタイトル。いわば浦和にとっては自ら手にした権利ではなく、G大阪が『三冠王者』になったからこそ、転がり込んできたステージだと言える。だからこそ、浦和は負けたくない。リーグタイトルを奪われた昨季の屈辱を晴らすべき機会だ。
対G大阪としてはもちろん、チーム状況を考えてもやはり負けられない。浦和は25日のACLグループステージ第1節・水原三星戦で1-2の逆転負けを喫した。敗れたあとの試合ということはG大阪も共通しているが、やはりシーズン開幕2試合で連敗だけは避けたい。3月4日のACLグループステージ第2節・ブリスベン・ロアー戦、7日の明治安田J1リーグ開幕戦・湘南戦まで駆け抜けるため、ここで勝利を収めることで「また違う流れに持っていきたい」(柏木)。
リーグ戦、ナビスコカップ、天皇杯、そしてACLとは趣が変わるが、ゼロックス杯もタイトルであることに変わりはない。今季初の公式戦となったACLでは逆転負けを喫したが、「今季の浦和は違う」というところを見せるためにも、持てる力をぶつけ今季最初のタイトルを手にしたい。(菊地 正典)