■柏レイソル
問われる真価。対策を凌駕できるか
柏が負けていない。特にホームで負けていない。チームが最後に公式戦で敗れたのは、昨年10月9日のナビスコカップ準決勝第1戦・広島戦(0●2、Eスタ)で、その後はホームとアウェイともに11戦無敗。リーグ戦のホームに限ると、最後に日立台で敗れたのは昨年3月15日の第3節・名古屋戦(0●1)にまでさかのぼる。
今季は指揮官とスタイルが変わり、1月末に始動して日も浅いが、ここまでのチーム作りは順調に進んでいる。15年の公式戦も、ACLプレーオフを含めればここまで4戦無敗だ。
工藤は「チーム全体の流動性が出てきた」と、攻撃の歩みを口にする。勇気を持って皆がパスを受けに行き、パスが出てこなかったら身を翻してスペースに抜け出す。中盤が動いて空けたスペースはFWが使い、マークをズラした状態でボールを引き出す。そのような連続したフリーランニングが、攻撃の彩りを作っている。攻撃の連係は「試合を重ねてお互いのタイミングをつかめれば、もっと良くなる」(工藤)という部分でもある。シーズンが進めば相手の研究も進むし、まして仙台は柏を熟知する元レイソル戦士が守備を固めているチーム。しかし工藤は「対策された中で、自分たちがどういう違いを見せていけるかも楽しみ」とポジティブだ。
シーズンの中にはチーム作りが停滞する時期や、良いプレーが勝ち点3につながらない試合もあるだろう。しかしまずはこの歩みを続けて、絶対値を高めていくことが、中・長期的に“負けないチーム”を築き上げていくことにもつながる。 何の躊躇もなく、太陽王は13日の金曜日の決戦に立ち向かおうとしている。( 大島 和人 )
■ベガルタ仙台
野沢出場停止。攻撃陣の再編へ
前節、山形に2-0で勝利したことにより、大きな自信を得た仙台。だが開幕から早や2試合目で、先発メンバーを再編成しなければならなくなった。
前節に野沢が退場処分を受け、今節は出場停止。攻撃で大きな存在感を見せていた背番号8の不在は痛手だ。好調の柏を相手に、総合力が試されている。
開幕戦でウイルソンが2得点を挙げたものの、彼自身が「けがをしないためにはもっと体重を落とさないといけない」と言うように、まだベストの状態ではない。渡邉監督も「まだ(負傷から復帰後に)90分のゲームをプレーしていない」と長時間の起用について慎重な姿勢を見せており、今節もウイルソンはベンチスタートが濃厚だ。
それを踏まえた先発候補は3パターンが考えられる。キャンプ中の練習試合・C大阪戦から試されているように、野沢のポジションに前節途中出場した杉浦を入れる形。あるいは、奥埜を2列目に下げ、空いたFWのポジションに柏戦で得点経験を持つ金園を置く形。さらに、武井をボランチに配置してリャン・ヨンギを1列前に上げる形だ。
開幕戦での野沢退場直後のバランスを考えれば2番目の形が有力だが、「前節のチャンスで結果を残せなかったぶんも、練習からどん欲にチャレンジしなければ」(杉浦)と、負傷者を除くどの選手もスタンバイはできている。左サイドでコンビを組む選手が代わる石川直も「野沢さんと同じことをできる選手はいないけれど、違う個性を持った選手とも互いを生かし合えるように準備してきた」と信頼を寄せる。厳しいアウェイの環境下で、相手のスキをすかさず突く働きをできる選手の登場に期待したい。( 板垣 晴朗 )