
日本の4点目は鈴木のヘッド。鈴木はこの試合4ゴール1アシストの活躍
日本代表がより輝くためのヒント
「希望の光になれる存在でありたい」
3.11という特別な日に行われた試合、手倉森監督はその意義を選手たちに伝えていた。
「最後まで手を抜かずにやってくれた」
リオ五輪を目指すU-22代表は9-0というスコアで応えた。
ただ、個人的に最も印象に残ったのはミャンマーの6番、ライン・ボー・ボーである。両チームで最も若く、才能があり、美しいプレーぶりだった。監督の指示によく従い、球際で戦い、時に容赦なくファウルで止め、運動量で圧倒し、相手にプレーする余裕を与えず、ここという瞬間のスプリントで出し抜いた。もう少しゴール前の冷静さがあれば、試合には勝てるようになるかもしれない。多くのチームがそのように勝利しているし、この夜の日本の方向性もそうだった。
しかし、勝った者が常により美しいわけではない。ミャンマーの18歳MFは技術的にパーフェクトで、インテリジェンスにあふれ、美しかった。頭でっかちや肥大したエゴは決して美しいプレーにはならず、彼のプレーはもちろんそうではないサッカーの美をナチュラルに体現している。まったく個人的な感想で申し訳ないが、それは日本の9ゴールより印象的で、この夜の「光」だった。
試合自体はなぜこのマッチメークだったのか疑問に思うぐらい力の差があり、特にミャンマーのGKはひどい出来だった。日本の戦闘能力はすべての面でミャンマーを圧倒し、個々の選手の意欲にも疑いはなく、素晴らしいとは言えないまでも良いプレーをしていた。このチームにミャンマーの6番のような選手がいれば「希望の光」はより輝いたに違いない。エゴを超え、責任も超え、プレーする自由をより表現できれば、このチームはもっと強く、美しくなるのではないか。(西部 謙司)