G大阪にとってはまさに天敵だろう。鳥栖がJ1に昇格して以降、G大阪とのリーグ戦での対戦は4度あるが、そのすべての試合で得点し、計5得点を挙げているのが豊田だ。しかし、本人は「得点していることはあまり関係ない」とその数字を意識していない。常にチームのために体を張る。意識するのはいつだってフォア・ザ・チーム、それだけだ。
体を張り続ける豊田を象徴するデータがある。昨季、敵陣での空中戦回数474回、勝率は52.1%。これは群を抜く数字で、1試合に平均すれば約14回、敵陣で相手の厳しいマークにあいながらも半数以上で勝利しているということになる。肉体的にも精神的にも、タフでなければこなせない数字だ。
G大阪について「攻撃に破壊力があるが、守備のところは突いていきたい。どのチームもそこを突こうと思って、でも、なかなか突けていないところもあると思うので難しいが…」と、豊田なりの分析でG大阪の守備に穴を感じている様子。その上で「見る感じ、これは崩せないDFたちとは思わない」と自信ものぞかせている。
過去の対戦では強さという部分でG大阪守備陣を破壊してきた。当然、今回の対戦でも豊田に期待される役割は変わらない。たとえボールを支配されたとしても粘り強く耐え、最前線に構えるエースに託す。チームのために体を張るエースへ送られるボールには仲間の信頼が詰まっている。それに応えるからこそ、鳥栖のエースは豊田なのだ。(杉山 文宣)