磐田の新戦力は、元イングランド代表のジェイだけではない――。
そう言わんばかりのゴールだった。
磐田の2点目をマークしたのは新ブラジル人MFのアダイウトン。28分、センターライン付近で相手の横パスをカットすると、ドリブルで一気に相手ゴールを目指した。
「スペースが空いていたので、思い切り突進した」(アダイウトン)。まずは中盤でスピードのある佐々木を置き去りにするとゴール前で待ち構える山口、キム・ナミルの間をぶち抜き、最後は並走する石櫃を左手でブロックし、右足でゴールを決めた。京都の緩い守りに助けられた部分もあるが、これで2試合連続ゴールとなった。
また、苦手とする守備でもチームに貢献した。前半はサイドでマッチアップした石櫃に後手に回ったが、後半は修正。時折、自陣の深い位置まで戻り、体を張った。名波監督は「賢くて、分析力に長けた選手」と評価する。加入当初の1月、2月は体が重く、持久走で最後尾を走ることも珍しくなかったが、着実に状態を上げてきた。プレーの面でも徐々にフィットしつつある。加入当初はタッチライン際で止まってボールを受け、強引なドリブルで空回りすることもあったが、チーム戦術を理解してきた。
今季、パラナ・クラブ(ブラジル)より加入した24歳。9人兄弟の末っ子。幼いころに両親が離婚し、母親に女手一つで育てられた。「母親には厳しく叱られたこともあったけど、たくさんのことを学んだ。感謝している」。日本での活躍が母親への何よりの恩返しになる。(南間 健治)
アダイウトン(ADAILTON)
1990年12月6日生まれ、24歳。ブラジル出身。175cm/75kg。フォルタレーザ→ビトーリア→アトレチコ・パラナエンセ→ビトーリア→イトゥアーノ→ジョインビレ→イトゥアーノ→ポンチ・プレッタ→ビトーリア→パラナ・クラブ(すべてブラジル)を経て、今季磐田に期限付き移籍。J2通算2試合出場2得点。